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日韓歴史共同研究、日本側の研究者が語るその困難さ

10/20(日) 16:00配信

NEWS ポストセブン

「戦後最悪の日韓関係」と言われる現在、隣国の「対日観」は子供たちにどのように浸透しているのか。韓国で行なわれている「反日教育」が問題視されて久しいが、実際の教科書で日本がどう書かれているのか。

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 韓国の歴史教科書には、日本とは違う大きな特徴がある。近現代の割合が極めて多いのだ。

 どの出版社の歴史教科書も全体の約4割を20世紀以降の記述に割いている。特に多いのは日帝支配の36年で、この期間について70~80ページ割く教科書も珍しくない。歴史外の教科書でも地理では竹島(韓国名・独島)に多くのページを割いているほか、音楽の教科書からは親日派が作った曲が消えつつある。

 科目を問わず、韓国の教科書が日本の存在に影響を受けるのはなぜなのか。東京通信大学教授で、2002年から2010年まで行なわれた日韓両政府の共同事業「日韓歴史共同研究」に日本側の研究員として参加した重村智計教授が分析する。

「国家のアイデンティティに関わるからでしょう。歴史教科書が近現代史に偏るのもそうです。韓国はまだ独立して70数年と歴史が浅い。日帝時代は客観的に考えれば不名誉な時代ですが、だからこそ我々は日本と闘って独立を勝ち取ったという史観の強調が必要だった」

 日韓歴史共同研究でも、日帝時代の強制連行や竹島(韓国名・独島)が韓国領土であることの明記など、韓国政府の主張をそのまま採用するよう韓国側に求められたという。

「このプロジェクトは3回目の研究報告を機に終了しました。韓国側は歴史の解釈を主張し、日本側は歴史の事実確認とその証拠を求めた。歴史や教科書に対する想いやバックボーンが全く違うのに、それを無理矢理乗り越えて共同研究するというのは、大変難しい。そのことを実感しました」(重村教授)

 今後、日本に関する記述に変化はあるのだろうか。重村教授が言う。

「1980年代の保守政権の頃は、日韓国交正常化における日本の資金援助についても今より多く記述していました。政権が変わればまた変化があるかもしれません。ただ、私が日韓歴史共同研究に参加して実感した最大の問題は、韓国の歴史学者は右も左も『日本の変化』を認めないことです。

 戦後の日本は平和憲法を掲げ、新しい価値観を生み出していった。韓国側はそのことを理解しつつも、一方では日本は戦前からずっと変わらない“侵略国家”として位置付ける史観も残す。人も国も、時代が変われば変化する。互いにその点を認め合うことができれば、日韓共同の歴史研究も進展が見られると思います」

 それぞれの教育の土台の違いを知ることこそが、相互理解の第一歩になり得る。

※週刊ポスト2019年10月18・25日号

最終更新:10/20(日) 16:00
NEWS ポストセブン

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