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政治家のスピーチを分析する若者たちの“真意”

10/20(日) 5:35配信

東洋経済オンライン

高福祉、男女平等で知られる北欧のスウェーデン。移民に対して開かれた政策や高い投票率も特徴だ。民主主義のお手本のような同国だが、政治家、市民社会や若手ビジネスパーソンの現状認識は厳しい。
9月初旬、スウェーデンの首都ストックホルムで老若男女を取材した。そこからは日本にも通じる課題とさまざまな対応策が見えてきた。この後編記事では、若いビジネスパーソンやシニア層による具体的な取り組みの事例を紹介する。
前編:「投票率8割の国が「民主主義の危機」を警戒の訳」

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 世界各地で、「極端な排外主義」が広がっている。例えば欧州ではネオナチの活動などもある。広げないためには、過去の過ちを記憶することに加え、現在起きていることを正しく把握することが重要だ。スウェーデンでは、若い世代が仕事の傍ら、積極的に政治に関与している。

■政治家の発言を看過できず活動に参加

 マリア・ファブリシアスさんは広報・コミュニケーションの専門家として働きながら、プロボノで政治家のスピーチを分析する“Open Act”という活動に関わっている。

 きっかけは「移民に関する政治家の発言がよくない方向に変わってきたと感じたから。”Swede(われわれスウェーデン人)”と“them(彼ら)”といったように、移民を脅威とみなすナチズムと似たロジックを耳にすることが増えて看過できないと思っています。コミュニケーションの専門家として、社会の関心を高め、政治に関与したくなったのです」と話す。

 ファブリシアスさんたちがとくに注視している、ある政党がある。

 この政党は、既存の仕組みがうまくいっていないと主張しつつ、「人々の政党」である自分たちが問題を解決する挑戦者である、と位置づける。

 これを排外主義の極右勢力とみなす人も多い。移民を「強姦犯罪者」などと呼ぶためである。

 「多くの人は仕事で忙しく、自分に必要なニュースを探す時間がない。だから、メディアが設定するニュースの枠組みをそのまま信じてしまいがちです。例えば移民に関してネガティブなニュースが多いと、スウェーデンの移民受け入れ制度がうまくいっていないような印象を過度にもってしまう」

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最終更新:10/20(日) 5:35
東洋経済オンライン

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