ここから本文です

広島・緒方監督3連覇でも退任のウラに「掌底事件」の後遺症

10/20(日) 8:00配信

デイリー新潮

 リーグ3連覇は、球団史上初どころか、セ・リーグでも巨人以外で初めて、球界でも5球団目の大記録。数字だけ見れば、広島の緒方孝市監督(50)は“名将”と呼ばれて然るべき功労者だ。しかし、そんな声も広がらないままの、寂しすぎる退任劇。そのウラには、あの事件の後遺症が……。

 監督が退任を発表したのは今月1日。4連覇を逃し、CS進出も逃した責任を取ってのことである。

「監督から辞意を伝えられたのは、優勝が絶望的となった9月上旬のことです」

 とは球団関係者。

「慰留しましたが決意は固かった。本当の理由は体調が悪すぎたからです。現役時代からの腰痛、肘痛が悪化した上に、咳も止まらず、目の下のクマも目立っていた。高熱を出し病院で点滴を受けてから球場に来ることも。知人との飲み会もキャンセルするほどで、来季はとても持たないと考えたのでしょう。他のポストの要請もしたのですが、“静養したい”と断られました」

 カープ一筋。現役時代は盗塁王を3度獲得した緒方氏が監督についたのは、2015年のこと。初年は4位、翌年から3連覇し、今年は4位。ついに日本一には届かなかったものの、立派としか言いようのない成績である。が、その5年間で身体はボロボロになった。

「原因はストレスです」

 と続けるのは、別の球団関係者。

「とりわけ今季は、チームの精神的支柱だった新井貴浩が引退し、2年連続MVPの丸が巨人へ抜けた。戦力ダウンの中、交流戦はビリで20年振りの11連敗も喫した。優勝争いが佳境の8月には、バティスタがドーピングに引っかかる不祥事もありましたが、何より、7月に自らの手による“暴行事件”が明るみに出たのが大きかったですね」

愛娘の“噂”

 緒方氏が手を上げたのは、野間峻祥(たかよし)外野手だ。“怠慢走塁”を咎めて監督室で顔を連打。しかも掌底を用いたというから、内外から非難囂々で、球団からも厳重注意を受けた。

「成績が悪い上での不祥事ですから、大きく批判された。そもそも野間は監督が一目ぼれしてドラフトで取ってきた選手。その秘蔵っ子ともこれでギクシャクしてしまった」(同)

 更には、

「この騒動に関連して、周辺で“野間は実は監督の娘の交際相手”との話が出てその噂は程なくネット上にも広がったんです」(同)

 緒方氏は、タレントのかな子夫人との間に、1男2女をもうけている。かつて夫人はインタビューで、「パパが落ち込んだ際、2人の娘が“激励手紙”を書いて励ましている」というエピソードを披露したこともある。

「真偽はともかく、愛娘に話が及んでしまったのはショックだったはず」(同)

 もともと緒方氏は、マスコミ嫌いだが報道を逐一気にするという繊細な男だ。人付き合いも苦手で、夜も誘われなければ、ずっと家でデータやビデオ分析をしているとか。時に徹夜するほどの入れ込みようというから、ストレスには決して強くないタイプだろう。

「辞めて良かったと思うよ」

 と言うのは、広島OBで、40年前に日本一に輝いた時の正捕手・水沼四郎氏だ。氏は現在、市内でラウンジを経営しているが、

「ウチに来るお客さんにも、彼のファンていうのはあんまりいないんだよ。3連覇はしたけど、それは選手のお蔭で、采配が良ければ日本一になれたはずじゃないかって。お酒が入るとつい緒方の悪口になっちゃうんだ。今年も選手起用で迷いが目立った。優勝はともかくCSには出られたはずだよね。いい潮時だったんじゃないかな」

 日本一達成時の監督・古葉竹識(たけし)氏も言う。

「3連覇の功績は素晴らしいもので、是非続けて、念願の日本一も勝ち取ってほしかった。でも、監督は重労働だから、体調が万全じゃないと……。その意味では仕方ないことですね」

 まだ50になったばかり。

 ゆっくりと静養し、いずれ捲土重来を期す道もあるだろう。

「週刊新潮」2019年10月17日号 掲載

新潮社

最終更新:10/20(日) 10:56
デイリー新潮

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事