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eスポーツ 広告投資、ブランドはいかに正当化できるか?:「投資を正当化するデータが必要だ」

10/21(月) 11:51配信

DIGIDAY[日本版]

eスポーツ業界は今年、収益で10億ドル(約1088億円)を越すことが予想されている。しかし、実際にプレイヤーとして参加しているか、eスポーツコミュニティで働いていない限りは、eスポーツが何なのかすら、ちゃんと説明できない人がほとんどなのが現状だろう。Twitch(ツイッチ)という名前を聞いたことがあるかもしれない。ゲーマーたちがゲームをプレイしながら自分たちとそのスクリーンを撮影し、ライブストリーミング配信できるインタラクティブなプラットフォームだ。もしくは人気ゲーム、リーグ・オブ・レジェンズ(League of Legends)のチャンピオンシップシリーズがテレビ放送されているのを目にしたことがあるかもしれない。業界は若者に偏っており、ゲーマーでなければeスポーツ業界がどれだけ拡大しつつあるか、見当もつかないだろう。

当然、この成長しつつある消費者ベースにどうやって入り込むのがベストなのか広告主たちは探っている。2018年のニールセン・ゲーム調査(Nielsen Games study)によると、Twitchユーザーは平均で年間の世帯収入が7万2500ドル(約788万円)となっている。しかし、アドバタイジングウィーク(Advertising Week)におけるTwitch主催のeスポーツサミット(Esports Summit)では、業界が抱えている大きな問題のひとつが特定されている。スケールがあまりにもグローバルに拡大しているため、マーケターが広告支出の効率性をトラッキングするためのローカル化されたメトリックスや標準的なメトリックスの有効さが限られてしまっているのだ。

Twitchのスポンサーシップ部門シニアディレクターであるネイサン・リンドバーグ氏は、「グローバルなリーチというeスポーツの最大の強みは、同時に最大の弱みでもある」と語る。

新しいクライアントがリンドバーグ氏のもとを訪ね、eスポーツ、テレビ、サッカーの試合中のスポット、のどれに広告支出を費やすのがベストか、と質問してきたとする。そのときに、サッカーの試合中の広告と、Twitchでのストリーミングセッション中の広告とでは、同じ結果を生み出すことができ、データを通じて正当化することは非常に重要だと、彼は言う。

マスターカード(Mastercard)のグローバル・マーケティングとスポンサーシップの責任者であるブライアン・ランシー氏も、「たとえば、1ドルがここにあるとして、これをeスポーツに払うか、テレビのスポットに払うか、それとも何か別の物に払うか、どれがベストか、という質問を問うことになる。その回答をデータで正当化できないのであれば、eスポーツは常に広告を獲得し損ねることになるだろう」と言う。

しかし、分ごとの平均オーディエンス数といった、eスポーツ業界で標準化されたメトリックスがいまだ存在してないことをパネリストたちは嘆いた。広告を出すパートナーたちも、eスポーツに広告支出を投下したいものの、新規顧客や価値創出をトラッキングする手法がなければ継続して投資を行うことはできないと述べていると、リンドバーグ氏は言う。データ・トラッキングのための標準化されたシステムを作る方向へとプッシュすること、それがTwitch内での取り組みであり、リンドバーグ氏が業界全体が取り組んで欲しいと思っていることだ。

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最終更新:10/21(月) 11:51
DIGIDAY[日本版]

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