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マイヨとパリー、フランス勢が華麗に“アベック”優勝を披露 [世界ジュニアテニス]

10/21(月) 12:07配信

テニスマガジンONLINE

 国内最大のジュニア国際大会「大阪市長杯 世界スーパージュニアテニス選手権大会」(ITFグレードA/大阪府大阪市・ITC靱テニスセンター/本戦10月14~20日/ハードコート)は最終日を迎え、男女シングルス決勝が行われた。

大阪市長杯 2019 世界スーパージュニアテニス選手権大会|PHOTOアルバム

 女子は第1シードのディアンヌ・パリー(フランス)が第4シードのアレクサンドラ・エアラ(フィリピン)に6-2 6-4で快勝。続いて男子では、第1シードのアロルド・マイヨ(フランス)が第10シードのジェフリー・フォン デル シュレンバーグ(スイス)を6-1 6-2で一蹴し、いずれも17歳のフランス勢によるアベック優勝となった。

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 秋晴れの大阪市・靭テニスセンターには約4200人の観客が集まった。「ジュニアの試合をこんなにたくさんの人が見にきてくれるなんて」と選手たちは皆、同様の感激を口にした。2つの決勝戦はそんな観客たちの期待に、スコア以上に応えた内容だっただろう。

 まずは女子。フランスのジュニアナショナルのメンバーとしてロラン・ギャロスを練習拠点にする17歳のパリーと、フィリピン出身ながらマヨルカの『ラファ・ナダル・アカデミー』で鍛錬を積む14歳のエアラとの初対戦だ。最近の若い女子には滅多にいない片手バックハンドでパリーが魅せれば、左利きのエアラはアグレッシブな姿勢を常に前に押し出してキレも伸びもあるショットを頭脳的に組み立てる。二人のラリーは、瑞々しく溌剌として見応えがあった。

 絶好のスタートを切ったのはエアラだった。第2ゲームをラブゲームでブレークし、第3ゲームも40-15とそのままキープして3-0の勢いを見せていた。しかし、そこからアンフォーストエラーが目立ち始め、このゲームでブレークバックを許す。攻撃的なテニスが裏目に出たかたちだ。

 一方、「焦らず、ワンプレー、ワンプレーに集中するように心がけていた」というパリーは試合が進むにつれて安定感を増した。結局2-0から第2セットの第2ゲームまでパリーが6ゲームを連取。オンコート・コーチングを使ってコーチのアドバイスを聞きながら涙を拭ったエアラは終盤粘ったが、逆転にはおよばなかった。

「まだ14歳の若さなんだ。価値のある経験ができたよ。これからだ」とコーチのダニエル・ゴメス氏は教え子をねぎらった。2004年のカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)に次ぐ最年少優勝はならなかったが、大いに将来が楽しみなアジアのスターの卵である。

 男子のスコアはより一方的で、わずか58分で片がついた。しかし、トップシードらしい高度なテクニックとソツのなさで試合を支配したマイヨに対して、フォン デル シュレンバーグも最後まであきらめないガッツでスタンドを湧かせた。

「たくさんの人に見てもらえて、いい雰囲気の中で満足のプレーができた。初めてのグレードAでのタイトルだから最高にうれしい」とマイヨ。17歳だから年齢的には来年も出場できるが、「来年はプロの大会をもっと増やしていこうと思っている。どの大会かはわからないけど、また日本に戻ってきてプレーしたい」と話した。

 ところで、アベック優勝のふたりはプライベートでもカップルだそうで、こんなハッピーな日もそうないだろう。大会に携わる周りの大人たちをも甘酸っぱい幸せなムードに巻き込みながら、しかし当人たちは長く余韻に浸ることなく、忙しなく大阪をあとにした。揃ってその足で空港に向かい、『ジュニア・ファイナルズ』が来週開催される中国の成都へ移動するという。男女それぞれ8人のみ出場資格があるジュニアのマスターズ大会だ。ちなみに、日本からも望月慎太郎(Team YUKA)と川口夏実(日本)が出場する。彼らのさらなる飛躍を伝えるニュースが楽しみだ。

(ライター◎山口奈緒美)

最終更新:10/21(月) 12:07
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