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最高裁が「節税目的の養子縁組」を認めた!? 誤解が多いワケ

10/21(月) 10:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

「孫を養子縁組する」という相続税対策。しかし明らかな節税目的と認定された場合は孫養子と認められなかったり、相続税額が跳ね上がったりするケースもあります。本記事では、養子縁組を利用した相続税対策の有効性について考えていきます。※本連載では、円満相続税理士法人の橘慶太税理士が、専門語ばかりで難解な相続を、図表や動画を用いてわかりやすく解説していきます。

相続税計算では「養子の人数」に限度がある

養子縁組をすると将来、亡くなってしまった時の相続税を減らす効果があります。この効果を狙って孫を養子にとる人がたくさんいます。

しかしながら、必ずしも養子縁組をすれば相続税が減るとは限りません。場合によっては、相続税が跳ね上がるリスクも存在します。

また、養子縁組をすると、確かに相続税が減ることもあるのですが、「あからさまに税金対策のためだけでしょ!」と税務署から言われた場合には、養子縁組を認めてもらえないこともあります。

平成29年1月31日、最高裁から「節税目的の養子縁組はただちに無効ではない」という判決がでましたが、周囲からの反応聞いてみると、多くの人が誤解していることがあります。そこで孫を養子にとる相続税対策が本当に有効か解説しました。

まずは結論からいうと、孫を養子縁組すると、相続税は大幅に減ります。その人の資産規模にもよりますが、最大で7000万円以上相続税が減ることもあります。

なぜ相続税が減るのかというと、その理由は相続税の計算の仕組みにあります。相続税の計算は、相続人の人数に基づいて計算をします。大切なポイントは、相続税は相続人が多いほど、税額が少なくなるという性質があることです。

孫を養子縁組すると、子供が一人増えることになるので、相続人の人数が1人増えるのです。このことによって、相続税は大きく減ることになります。

ちなみに、孫を養子縁組すると、家族全体での相続税は減りますが、養子になった孫が財産を相続した場合には、「相続税の2割加算」という制度の対象になります。この制度は、通常支払うべき相続税を、2割増やした金額で納税しなければいけないという制度です。「100万円でいいところを120万円で払え」というわけです。

話は脱線しましたが、養子縁組をして相続人が増えれば相続税は少なくなります。それであれば、「たくさん養子縁組をすれば、極端な話、相続税は0にできるのでは?」と思えば、そうは問屋が卸しません。

民法上は、養子は何人でもとることができます。100人でも200人でもいいです。一方で、相続税を計算する場合には、養子を相続人にカウントできる人数を限定しています。そのカウントは、実子がいる場合には、養子は一人まで、実子がいない場合には、養子は二人まで、と、決まっています。

ここでよく、誤解を招くのは、あくまでこの取り扱いは相続税を計算する場合の話であって、民法上は何人でも養子にとってもいいのです。

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最終更新:10/21(月) 10:00
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