ここから本文です

ブリザード、アップル、グーグル、NBA。中国頼みの米国企業が陥る「非倫理的なジレンマ」

10/22(火) 12:31配信

WIRED.jp

揺れるNBA、アップル、グーグル

ブリザード騒動はインターネット上で最も話題になっていた。しかし、わたしたちは同じ時期に、政治的な意見と経済との衝突をさまざまなかたちで繰り返し目にしていた。

中国人のファン層を長らく開拓し、最近では中国チームとのオープン戦を目玉にしていたNBAは、ヒューストン・ロケッツのゼネラルマネジャーが香港デモ隊との連帯を示すツイートを投稿(のちに削除)して以降、懐柔策と強硬な態度の間で揺れている。

香港地域で台湾の旗を使えないようにして非難を受けていたアップルは、香港のデモ隊が警察の位置を追跡するために使っていたアプリ「HKmap.live」を削除した。グーグルもプレイヤーが香港のデモ隊の一員となって遊べるAndroid向けゲームについて、同じく配信を取り下げた。

どの決断も激しい反発を招いた。

アップルは声明のなかで、「懸念を抱く顧客たち」からHKmap.liveの削除を促されたとしている。アップルは次のように説明している。

「(このアプリは)香港の法執行機関および住民らを危険にさらすような方法で使われていました。アプリは警察の位置情報を表示するものです。わたしたちは香港サイバーセキュリティ・テクノロジー犯罪局とともに、このアプリが警察を標的としたり、待ち伏せしたりする目的で使われており、公共の安全を脅かしていること、そして法執行機関がいないとわかった地域の住民を狙う目的で犯罪者たちがこのアプリを使用していたことを確認しました。このアプリは当社のガイドラインおよび現地の法律に違反しており、当社はこれをApp Storeから削除しました」

また、グーグルは自社の声明で次のように説明した。

「当社は長年の方針として、継続中の深刻な紛争や悲劇からゲームで収入を上げようとするなど、センシティヴな出来事で利益を得ることを開発者に禁じています。慎重に再検討した結果、当社はこのアプリがその特定の方針に違反していると判断し、配信を停止しました。これは当社が地震、危機、自殺、紛争など、その他の注目を集めるような出来事から利益を得ようとする同じような試みに対して行ってきたものと同様の処置です」

『WIRED』US版が10月9日にブリザードにコメントを求めたところ、同社の広報担当者は「お伝えする声明はありません」と回答している[編註:10月12日の声明のなかで、同社は「Blitzchung選手が伝えた特定の見解そのものは、今回の判断を決める基準にはなっていません。これははっきりさせておきたいのですが、われわれと中国の関係性は今回の判断にまったく影響を与えていません」と書いている]。

2/3ページ

最終更新:10/22(火) 12:31
WIRED.jp

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事