ここから本文です

セブン&アイ「食品販売の新業態」がコンビニから小売りの主役の座を奪う!?

10/23(水) 6:01配信

ダイヤモンド・オンライン

 食の新しいフォーマット(業態)が小売業の主役の座を奪う!?――。今もわれわれの身近な小売業といえばコンビニエンスストアだ。これからも、近くて便利なコンビニが主役であり続けると信じて疑わない向きは多いだろう。しかし、コンビニだけが身近な存在であり続けることが怪しくなっていきそうなのだ。(流通ジャーナリスト 森山真二)

● セブン&アイ・ホールディングスが 食品マーケットへの新アプローチ戦略を発表

 食品スーパー大手、ライフコーポレーションのJR大崎駅(東京都品川区)近くの店舗。正午ごろには、スーツ姿のサラリーマンや、OLがレジにズラリと並ぶ。

 どうやら手には弁当やサンドイッチ、飲料を手にしている。これはコンビニの昼時のレジの風景ではないかと思わせるような混雑ぶりだ。

 大崎駅周辺にもファミリーマート、ローソン、JR東日本系のコンビニ、ニューデイズなどがある。だが、コンビニの弁当に飽き足らない顧客がライフコーポレーションの食品売り場に流れているのだろう。できたての弁当や総菜、炊いて時間のたっていないご飯など、やはり食品スーパーの総菜や弁当類は魅力的だ。

 もちろん、食品スーパーはこれまで食材供給業と規定され、鮮度のいい食材の品ぞろえに注力、家庭の食卓に貢献してきた。

 しかし、食品スーパーも少子高齢化で、自宅で食事を作る機会も減っている中、食材供給業にこだわっていられなくなってきていることも確か。つまり、コンビニの領域にまで降りて需要を獲得していかなければならなくなっている。

 「そんなこと言ったってコンビニは身近にあるけれど、食品スーパーは近くにはない」という声も聞こえてきそうだが、それがそうでもない。小型のフォーマット(業態)づくりが活発化しそうなのだ。

 セブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長は2019年3~8月期決算発表の席上、首都圏の食品マーケットへの新アプローチ戦略を発表した。

 コンビニが2万店以上あるセブン&アイとしては、コンビニと競合するかもしれない新フォーマットの開発に力を入れ、市場を開拓していく戦略は取りにくいが、このマーケットに挑戦していく方針だ。

● コンビニよりも一回り上のサイズで 食を中心とした新しい業態の店づくり

 現在、食品スーパーの標準の店舗面積は1500~2000平方メートル規模が多いが、この規模だと、どうしても物件の数は限定され、確保も難しい。食品スーパーも形を変えなければ、決してコンビニと同じような身近な存在にはなれない。

 この辺りについて井阪社長は、1650平方メートルや2000平方メートルという食品スーパーは出店しにくいという認識を示すとともに、「これからは330平方メートルや1000平方メートル規模の店舗で何ができるか」探っていきたい方針を示したのだ。

 コンビニよりも一回り上のサイズで小商圏をカバーできる、食を中心としたフォーマットの研究に本格的に入るというのだ。

1/3ページ

最終更新:10/23(水) 6:01
ダイヤモンド・オンライン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事