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全てナックルカーブや内角の“残像”。巨人に3連勝、ホークスの特殊配球。

10/23(水) 12:01配信

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 徹底してやり切ることで、巨人打線を完璧に封じ込める。ソフトバンクバッテリーのその強い意志が見えたのは、1点を先制された1回だった。

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 連勝で迎えた敵地・東京ドームでの日本シリーズ第3戦。ソフトバンク先発のリック・バンデンハーク投手がいきなり巨人の先頭打者・亀井善行外野手にソロアーチを浴び、ライトスタンドのボルテージが一気に上がった。

 しかしそんな熱気を一気に萎ませたのが、坂本勇人内野手、丸佳浩外野手、岡本和真内野手と続く、巨人が誇る上位打線を三者連続三振に打ち取ったピッチングだった。

 2番の坂本には初球のナックルカーブからストレート3球と全てインコースを攻めて2ボール2ストライクとすると最後は外角低めに流れるスライダーで空振り三振。

  続く3番の丸には初球に内寄りのスライダーでカウントを稼ぐと、一転して外角一辺倒の攻めに転じて、最後はやはり得意のナックルカーブを低めに落として空振り三振に仕留めた。

5球全てがナックルカーブ。

 そして真骨頂は第2戦で2安打を放ち、どん底巨人打線の中では要注意となっていた4番の岡本への配球だった。

 初球に121kmのナックルカーブが外角低めに外れると2球目も同じナックルカーブをインコース低めに決めて見逃しのストライク。3球目のナックルカーブが外角低めのボールになっても4球目もまたまたナックルカーブを外角低めに投げてこれを岡本が空振り。そしてフィニッシュも124kmのナックルカーブだ。これが真ん中低めに綺麗に落ちて岡本のバットがクルッと回った。

 「岡本も『こんな攻めは初めてです』というくらいに、いいバッターには徹底した意識づけをしてきている」

 巨人・吉村禎章打撃総合コーチが指摘するように、岡本に投じた5球は、真っ直ぐに強い4番打者に緩い変化球の残像を植え付けるため、全てがナックルカーブという特殊な配球だった。

最大7試合限定の短期決戦用の配球。

 「僕の考えをしっかり伝えて、それを踏まえた上でしっかりバンデンが投げてくれたお陰だと思います」

 マスクを被る甲斐拓也捕手がこう語るように、シーズンとは違う最大7試合限定の短期決戦でいかに相手を抑え込めるかを考え抜いた配球だった。

 その意図を徹底して投手と捕手の共同作業で作り上げた組み立て。それがこのシリーズでの巨人打線封じのカギとなっている。

 「もちろん色々考えてやっています。まだ試合はありますし多くは言えないですけど、僕たちはしっかり試合に入る前に考えて、そこをしっかりピッチャーが投げてくれている」

 こう甲斐が指摘するのは、この試合だけではなく後に続く試合を考え、逆算した上での攻めが組み立てられているということだ。

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最終更新:10/23(水) 15:11
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