ここから本文です

衝撃告白 マラソン界のエース大迫傑が“薬物のモルモット”疑惑

10/26(土) 7:01配信

FRIDAY

「ナイキ・オレゴン・プロジェクト(NOP)の閉鎖は当然のこと。トップの指導者がドーピングに手を染めていたのですから弁解の余地はありません」

元NOPアシスタントコーチのスティーブ・マグネス氏は、本誌にこう断言した。

10月10日、日本マラソン界のエースである大迫傑(28)が所属するNOPが閉鎖するというニュースが発表され、陸上界に激震が走った。閉鎖の理由は、NOPのヘッドコーチであるアルベルト・サラザール氏が選手に無断で筋肉増強剤(テストステロン)他の禁止薬物を投与したことなどにより、4年間の資格停止処分となったためだ。冒頭のマグネス氏は、そのサラザール氏のドーピング違反を内部告発した人物である。

マグネス氏が続ける。

「ことの発端は’11年でした。私は自分自身の身体検査のレポートを見たのです。そこには私が知らない間にテストステロンなどの投薬をされていたことが記録されており、大変驚きました。なぜ私はそんな薬物を投与されたのか。サラザールは医師と組んで、選手の身体を実験台にしドーピングのテストを行っていたのです」

マグネス氏は報道機関にドーピングの実態を証言したこともあったが、サラザール氏はすべて否定。その後、調査は難航したが、’17年にロシアのハッカー集団が国際陸連の内部資料を公表したことで、事態は大きく動いた。今年9月30日、サラザール氏と医師に対し「禁止薬物の不正売買や投与およびその行為隠蔽のための改竄(かいざん)」などの理由でUSADA(全米反ドーピング機関)の処分が下されたのだった。マグネス氏が続ける。

「これだけの月日がかかったのは、それだけUSADAの調査や法廷闘争などが困難を極めたからです。それでもついに真実が白日の下に曝(さら)されました」

’13年からNOPでトレーニングを受け、マラソン日本記録も更新した大迫選手。今回のドーピング事件に彼が巻き込まれることはないのだろうか。

「サラザールは選手に理由を知らせずに医師と組んで投薬を行った。スグル・オオサコも他の選手と同様にサラザールのモルモット(実験台)として利用されていた可能性は非常に高い。ただし、そうであっても彼はまったく悪くない。あくまでもNOPの組織に組み込まれていただけなのですから」(マグネス氏)

とはいえ、今回の事件が大迫選手の選手生命に悪影響を及ぼすような恐れはないのか。ノンフィクション作家の後藤正治氏は、こう嘆息する。

「ドーピングに関しては欧米と日本の文化的背景の違いも大きい。日本は選手も一般社会もドーピング=忌避すべきものという拒否感覚を普通に持っていますが、欧米では薬物一般に対するハードルは日本より低い。海外で活躍する日本選手はこうした背景を理解し、注意すべきです」

巨額マネーが動く世界の陸上界には魑魅魍魎(ちみもうりょう)が跋扈(ばっこ)している。よほど注意しないと、とんでもない事件に巻き込まれる恐れがあるのだ。

『FRIDAY』2019年11月1日号より

FRIDAYデジタル

最終更新:11/14(木) 17:15
FRIDAY

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事