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孤独死の息子の遺体は「異臭なきミイラ化」、真隣に住む両親と別生活の果てに

2019/10/31(木) 4:00配信

週刊女性PRIME

「息子が自分の部屋の中で死んでいる」

 愛知県西尾市内の民家から、県警西尾署にそんな110番通報があったのは10月14日午後7時8分のことだった。この家で暮らす会社員・上山隆治さん(69=仮名)が、自宅敷地内の離れでひきこもり生活をする無職の次男・進さん(39=同)の様子がおかしいと室内に入ったところ、床面にあおむけで横たわる遺体を発見した。遺体は一部腐敗していたが、ほぼミイラ化しており、身元確認に9日かかった。

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社会経験が乏しい

「司法解剖で死後約2~4か月と推定され、生存時に受けた傷や持病などは確認していない。遺体の状況などから著しく低い栄養状態だったとみられる。すぐそばの母屋で暮らす両親とは数年前から接触がなく、離れでひとりで生活を完結させていたようだ」

 と捜査関係者。栄養失調で亡くなった可能性があり、事件性はないとみている。

 母屋と離れはほぼ隣接していて1メートルと離れていない。しかし、食事も風呂もトイレも洗濯も別。両親は、離れから聞こえてくる水道の開け閉めや足音などで進さんの様子をうかがっていたが、こうした生活音を1か月以上、聞かなくなったため合鍵を使って入ったという。

 近所の70代の主婦は「弟さん(進さん)がひきこもっているなんて知らなかった。お兄さんもお姉さんもとっくに独立しているので、弟さんも家を出たものと思っていた。小学生のころは明るい子だったのに」と表情を曇らせた。

 進さんは3人きょうだいの末っ子。地元の小・中学校から県立高校を経て、県内の私立大学を卒業している。

 中学の同級生の女性は「放送部に所属していた。涼しい顔立ちのイケメンだけれど、性格がおとなしく目立たなかった」と振り返る。

 同級生の男性は「たしかに印象は薄かったかもしれない」としたうえで、悲しみを押し隠すようにして話す。

「学校にはちゃんと来ていたし、いじめられてもいない。ごく普通の子。20代のころ、レンタルビデオ店でばったり再会したことがある。彼女と一緒で幸せそうでしたよ」

 身長170センチ前後でスマートな体形。中学時代は短髪だったが、高校に入るとツーブロックのボブヘアにするなどおしゃれに目覚め、それなりに青春を謳歌したようだ。

 転機は社会人になってすぐ訪れた。自宅周辺の住民らによると、就職に失敗して早い段階で会社を辞めた。接客業のアルバイトをしたこともあったが、長く続かなかった。

 母親はひきこもりの事実を周囲に隠そうとせず、近所の顔見知りに「息子が働かなくて困っちゃう」とグチるように言うこともあったという。

「ひきこもり生活が長引く中、社会復帰させようとする両親と衝突したのではないか。温和なお父さんと社交的なお母さんで、お子さんを放り出すタイプではない。手を差しのべるのは本人のためにならないと思って、こういう生活スタイルに追い込まれたんでしょう」と近所の女性。

 社会経験が乏しいまま年を重ねてしまった進さんは、少なくともここ数年は両親を頼らず、両親のほうも金銭援助をしなかった。

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最終更新:2019/10/31(木) 18:21
週刊女性PRIME

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