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WHOも認める…胃がん予防に「ピロリ菌」除菌が有効な理由

2019/11/2(土) 12:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

早期胃がんの発見は実際には非常に難しいことから、最大の胃がん対策は「予防」といわれています。今回は、胃がんの誘発に強く関与するといわれる「ピロリ菌」について詳しく見ていきます。本記事では、藤田胃腸科病院理事長・院長の本郷仁志氏が、胃腸の健康に関する正しい知識や、氏が普段の診療の中でアドバイスしている健康維持の秘訣等を紹介します。

「大したとことはない。そのうち治るさ」で手遅れも…

【心得その1】

胃がんの手術、早期発見なら内視鏡でラクラク

胃がんの手術というと、腹部を開く外科手術を思い浮かべる人が多くいますが、ほかにも方法があります。それが内視鏡手術です。がんが粘膜内にとどまっている状態の早期胃がんなら、ほとんどは内視鏡でがん細胞を取り除くことができるのです。

内視鏡を使った場合、体にメスを入れることがないので、体への負担がグッと少なく済みます。胃の粘膜には神経がないので、切るときに痛みを感じることもありません。それを知ると、なおさら早期胃がん、しかもがんが粘膜にとどまっているうちに対応をしておきたいことになります。

胃がんは早期発見が大原則ですが、厄介なことが一つあります。それは、早期がんのときには自覚症状がほとんどないことです。

胃の不快感や胸焼け、吐き気、食欲不振といった症状が出ることもあるのですが、これらはすでにお話ししたように機能性ディスペプシアや胃潰瘍でも見られる症状です。

ここで「大したとことはない。そのうち治るさ」と軽くとらえてしまうことが何より怖いのです。放置は、もし胃がんであればみすみす進行を許すようなもの。胃薬で対処しようとするのも考えものです。

私の知っている患者さんでは、胃の調子が悪いからと胃薬を飲んでいたら一時的に症状が改善し、胃カメラの予約をキャンセル。1年半ほどあとに再受診したときには肝臓に転移のある進行がん。残念ながら手遅れで亡くなったという例もあります。

当院の患者さんを対象に統計を取ったところ、胃がんの方とそうでない方が胃薬を飲んだときに感じた改善度に大きな差はありませんでした。これは、実際には胃がんがあるにも関わらず、下手に胃薬を飲んだおかげで発見が遅れる可能性があることを意味します。

胃がんを早期発見するために何をすべきかは、別の項目で改めてお話ししますが、その前に、まずは「ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)」について知ってほしいと思います。

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最終更新:2019/11/2(土) 12:00
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