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親子代々続く慣習、東欧ジョージアに残る児童婚の現実【世界の女性を包む闇】

11/4(月) 18:05配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

 東ヨーロッパの国ジョージアで、未成年で結婚する少女の数がどれくらいなのかは、はっきりと把握できていない。

ギャラリー:幼くして花嫁になったジョージアの少女

 国連人口基金の記録を見ると、少なくとも17%の少女が、同国の法律で婚姻が認められている18歳に達する前に結婚していると推測される。正確な記録が困難な理由は、法に触れるのを避けるために、本人が法定年齢に達するまで婚姻届けを提出しない家族が多いため。彼らは、田舎のモスクや教会で式だけ挙げて、文化的・宗教的には婚姻が成立したとみなしているのだ。

 ジョージア出身の写真ジャーナリスト、ダロ・スラカウリ氏は、わずか12歳の時にクラスメートのひとりが結婚したことを覚えている。「複雑な気持ちを抱いた記憶があります。何かがおかしいと思ったのですが、それが何なのかは理解できませんでした」と振り返る。

 後に、人権問題の国際団体ヒューマンライツ・ハウス・ネットワークの支援金を受けて、ジョージアの女性問題について研究し始めた時に、あの時の気持ちが蘇ってきた。幼くして結婚していったクラスメートのことを思いながら、児童結婚について人々に聞いて回るようになった。すると間もなく、小さな村での結婚式に招待された。披露宴の終わり頃、若い花嫁は泣き出したという。

「花嫁はどんな気持ちだったのか。悲しくて泣いていたのか、それとも幸せだからか。私の目には、とても混乱していたように見えました。その時、この問題に本気で取り組みたいと思ったのです」

13歳で主婦に。将来の夢は閉ざされた

 ユニセフ(国連児童基金)は、児童婚を「子どもの基本的な権利の侵害」としている。ジョージアは、ヨーロッパでも児童婚の割合が高い国のひとつである。何世紀も前から続いてきた慣習で、特定の地域や宗教に限られていない。また、結婚の理由は町や集団によって異なるが、共通点がいくつかある。花婿はほとんどの場合花嫁よりも年上で、学校を卒業し、法定婚姻年齢の18歳に達している。通常は、花婿の母親がお見合いの段取りを整えるが、スラカウリ氏は、友だちの紹介や学校、オンラインで知り合ったというカップルにも出会った。少女たちは必ずしも強制的に結婚させられるわけではないものの、強い文化的プレッシャーがあるという。

「流れに身を任せているというか、ひいひいおばあちゃんもおばあちゃんも、そしてお母さんもとても若くして結婚したからという少女が多いです。人生とはそういうもので、そうあるべきだと思い込んでいるのです」

 スラカウリ氏の写真に写る人々は、ジョージアの少数民族で宗教的少数派に属するアゼリー人(もしくはアゼルバイジャン人)である。そこで出会った幼い花嫁の中でも、レイラという少女のことが、特に強く印象に残っているという。レイラは12歳で結婚し、夫の家族とともに暮らしていた。最初に会った時は、色々なことを話してくれたという。「将来にあれこれと夢を持っていました。スタイリストにもなりたいと言い、学校にも通い続けたいし、まだまだやりたいことがたくさんあると話していました」

 1年後にレイラと再会したが、その時は状況が大きく変わっていた。「13歳で既に主婦となり、学校へも行くことはないでしょう。ある意味、彼女にとってそこで人生は終わってしまったようなものです」

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