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ヤクルトV2に貢献、“恐怖の八番”ミミズ男・ハドラー騒動とは?/平成助っ人賛歌【プロ野球死亡遊戯】

2019/11/6(水) 11:01配信

週刊ベースボールONLINE

勝負強い打撃で増やした出番

 もはやリアル『美味しんぼ』のようななんだかよく分からないコメントとキャラ設定で、本人は軽いおふざけのつもりだったらしいが、この様子は各メディアで大きく報じられちょっとした騒ぎとなる。なお当時のヤクルトを率いるのは野村克也監督である。こういうパフォーマンスは嫌うんじゃ……と周囲は心配したが、ハドラーは開幕の広島戦に「七番・二塁」で先発出場すると、平凡なフライを落球して失点のきっかけに。これにはノムさんも「ハワードはイージーミスだ。雑なことをやるとは思っていたが……」なんてさりげなく怒りの名将に「ハワード」と名前を間違えられる悲劇。完全な一発屋ネタ枠の助っ人と多くのファンも覚悟したが、ハワード……じゃなくてハドラーは徐々に勝負強い打撃で出番を増やしていく。

 5月19日の広島戦(神宮)は17対16という大乱戦で、午前0時を過ぎた延長14回裏に来日初のサヨナラ打でピリオドを打ち、チームが初の首位に立った5月23日の中日戦(ナゴヤ)は5打数5安打5打点の大爆発。同29日の横浜戦(千葉マリン)でも4打数4安打3打点の固め打ち。CDを出している歌手のジェニファー夫人との熱いキスも話題に。二塁守備は相変わらず不安定だったが、三番と四番と九番以外の打順をすべて経験する使い勝手の良さは重宝され、6月1日には打率.319まで上げ、一時首位打者争いでリーグ2位にまで浮上する。

 刺身、しゃぶしゃぶ、焼き肉といった日本食を絶賛し、選手をリスペクトする日本のファン気質も大好きだと語る異端の助っ人ハドラー。チームメートの荒井幸雄の大相撲観戦に同行したり、大橋穣守備走塁コーチに弟子入り志願したりと、泥臭く今いる環境に適応しようとした背番号49は終わってみれば、120試合、打率.300、14本塁打、64打点、OPS.838という好成績を残す。得点圏打率はリーグトップの“恐怖の八番打者”としてチームのV2と15年ぶりの日本一に貢献。春先は名前すら覚えていなかったノムさんも「ボーンヘッドも多いけど、あの明るさはウチに必要なのかもしれんな」と称賛した。

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最終更新:2019/11/6(水) 12:17
週刊ベースボールONLINE

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