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高齢時に忘れっぽい人になるかどうかは、8歳時に予測できる:研究結果

11/6(水) 18:39配信

ニューズウィーク日本版

──502人の英国人を対象に調査

自分が歳をとった時に忘れっぽい人になるか否かは、8歳の時にすでに予測できる──こんな調査結果が明らかになった。研究者は、認知能力が今後どうなるかを示す予測因子を見つけることで、認知力が低下するのを遅らせる手助けになるかもしれない、と説明している。

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この調査は、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)で臨床神経学の上級講師を務めるジョナサン・M・ショット博士らが、1942年に英国で生まれた502人を対象に行った。結果は米国神経学会発行の医学誌「ニューロロジー」(オンライン版)に発表された。

米国神経学会の発表文によると、対象となった502人は、1942年の同じ週に生まれた。この人たちに8歳の時に認知テストを受けてもらい、69~71歳になった時に再び、2種類のテストを受けてもらった。

高齢になってから受けてもらったテストのうちの一つは、8歳の時のテストと類似しており、さまざまな幾何学的図形を見て、足りないものを5つの選択肢から選ぶという内容だった。もう一つのテストは、記憶、注意力、方向感覚、言語を評価する内容だった。

■ 子どもの時にテスト上位の人は高齢時も上位に

子どもの時に受けたテスト結果と、高齢になってからのテスト結果を研究者らが分析したところ、それぞれ似た結果だったことが分かった。例えば、認知力のテストで子どもの時に上位25パーセントに入った人は、高齢時のテストでも上位25パーセントになる可能性が高かった。

研究者らはまた、8歳の時のテスト結果のみならず学歴からも、高齢になった時の認知力の良し悪しが予測できるとしている。例えば、高齢時のテスト結果を分析したところ、大学の学位を取得している人は、16歳で教育を終えた人と比べてテストの得点が約16パーセント高かった。

さらに、影響は小さいものの、社会経済的な立場も高齢になった時の認知力に関係があったという。例えば高齢時に、短い物語の中で詳細を思い出すというテストを受けてもらったところ、専門的な仕事に就いていた人は、ストーリーの詳細を平均で12個を思い出すことができたが、肉体労働をしていた人は、平均で11個だった。

また、記憶力と思考スピードに関するテストでは、女性の方が男性よりも得点が高かったという。

■ 認知症発症前に思考や記憶力の違いを検知

高齢時の調査に参加した人たちには、ポジトロン断層法(PET)を受けてもらい、アルツハイマー病と関連したアミロイドベータ斑が脳にあるかを診断してもらった他、脳の磁気共鳴画像(MRI)も撮ってもらっていた。

これらの結果をテスト結果と照らし合わせたところ、アミロイドベータ斑がある人は、認知テストの結果が8パーセント低かった。ただし、アミロイドベータ斑の有無は、性別や子ども時代の認知スキル、教育レベルや社会経済的なレベルには関係なかったという。

ショット博士は「ニューロロジー」の発表文の中で、「子どもの頃の認知スキル、教育、社会経済的な立場が、高齢時の認知パフォーマンスにそれぞれ影響することが分かった」と述べている。また、「認知症を発症すると思われる年齢がまだまだ先であっても、高齢者の脳に存在するアミロイドベータ斑に関連した思考や記憶力における、若干の違いを検知できることが分かった」と述べた。

研究チームは、歳をとっていくことによって人の思考力や記憶力がいかに変わっていくかを正確に予測するために、今後も引き続き、同じ人たちを対象にフォローアップ調査を行っていく予定だ。また、今回の参加者は全員白人であったため、一般的な集団の結果を示すものではない可能性があるとしている。

最終更新:11/6(水) 18:52
ニューズウィーク日本版

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