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『閉鎖病棟―それぞれの朝―』を11年越しで完成させた平山秀幸監督

11/7(木) 7:10配信

家庭画報.com

精神科医で作家の帚木蓬生さんが著し、山本周五郎賞を受賞した小説『閉鎖病棟』を、『愛を乞うひと』や『エヴェレスト 神々の山嶺』を手がけた平山秀幸監督が映画化。精神科病棟に入院中の、死刑執行が失敗して生きながらえた秀丸(笑福亭鶴瓶)、幻聴に苛まれるチュウさん(綾野 剛)、DV被害者の由紀(小松菜奈)。世間や家族から遠ざけられても、明るく生きようとする彼らの日常を一変させる事件が病院内で起き……。本作の脚本も執筆した平山監督にお話を伺いました。

11年越しで実現した映画化。初めて自ら脚本を執筆するほど惚れ込まれた原作の魅力を教えてください。

「タイトルだけ見て、非常に暗くて、精神疾患を抱えた人たちがたくさん出てきて……って読む前は思っていたんですね。でも、医師でもある帚木さんが書かれているので、興味本位の本ではないし、登場人物の症状の一部って自分にとって身近というか。そういう印象があったんです。それで、読んだら一度横に置いておいて、しばらくしてまた気になって手に取って。その繰り返しがあって、やれるかやれないかわからないけれども、脚本だけでも書いてみようかなと思ったのがスタートですね」

自分で脚本を書こうと思われたのには、何かきっかけがあったんですか?

「この原作は、人に任せるよりも自分でやってみたいなと思って。それで、何稿か……8稿か9稿くらい書いてるのかな。俳優さんが決まったら俳優さんの意見があり、プロデューサーが入ってきたらその意見があり。こんなにいろいろ言われるもんなんだ、と。“はい、これでやるよ。以上! ついておいで”ってなると思ったら、なかなかそうではなかった(笑)。面白かったですけどね。悔しかったけど、面白かった」

自身の脚本で撮るのと、別の人の脚本で撮るのは違いますか?

「まったく違いますね。脚本家は、セリフを書いてくるんです。1か月かけて1行のセリフを一生懸命考えて書いて、ストーリーを構成していくのが脚本家の仕事だとすれば、できるだけセリフを削って表情とかアクションとか、動きで見せたいと思うのが映画の現場。僕はずっと現場側でやってきたんですけど、今回は自分で書いたものを自分で削るわけですよ。だから、現場では右半分と左半分がバラバラな感じがしましたね」

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最終更新:11/7(木) 7:10
家庭画報.com

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