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iPhone SE 2とiPhone 12シリーズは2020年リリース? その一方で販売戦略の変化も

11/7(木) 7:16配信

リアルサウンド

 2019年も残り少なくなり、テック業界のアナリストたちの関心は2020年の動向に向かっている。彼らが大きく関心を寄せているのは、やはり2020年におけるAppleの動向だ。同社は例年通りiPhone新シリーズを投入するのに加えて、かつての廉価版モデルを復活させるようだ。その一方で、iPhoneの販売戦略の変質が静かに進行している。

【写真】Pixel4とiPhone11Proのカメラ機能を比較した写真はこちら

・iPhone SE 2は2,000万台出荷に?
 Apple製品専門ニュースメディア『MacRumors』は5日、iPhone SE 2の最新情報に関する記事を公開した。この記事の情報源は、Appleの動向予測に関する世界的権威であるアナリストのMing-Chi Kuo氏である。同氏によると、iPhone SE 2は2020年の春ごろに発表される。同機種の基本仕様は、iPhone SEよりもiPhone 8に近いものになるという。具体的には画面サイズは4.7インチ、1基のリアカメラ、そして指紋認証によるロック解除となるようだ。

 もっとも気になる同機種の価格は、399ドル(約43,500円)と予想されている。この価格は、下取りによる値引きが適用されない時のiPhone 8の価格である449ドル(約49,000円、日本では52,800円で販売)より安いことになる。

 必要十分な仕様にして安価になると思われる同機種に関しては、iPhone 6等の古いモデルを使い続けているユーザと、インドや中国のような人口が多く低価格の機種に人気が集まる新興国のユーザの買い替え機種として想定されていることが明らかだ。こうしたユーザは全世界で相当数いると考えられるので、Kuo氏は同機種の出荷数を少なくとも2,000万台、楽観的に見れば3,000万台と予想している。

・iPhone 12シリーズはクアッドカメラ?
 Kuo氏はiPhone 12シリーズに関するレポートも発表しており、テック系メディア『BGR』が5日に公開した記事でその内容が報じられている。iPhone 12シリーズは11シリーズと同じくiPhone 12、iPhone 12 Pro、そしてiPhone 12 Pro Maxの3機種体制を維持するようだ。予想仕様で特筆すべきは5G対応、120Hzのリフレッシュレート(画面を1秒間に120回描画)の実現である。

 iPhone 12 ProとiPhone 12 Pro Maxに関しては、4基のリアカメラが実装される。4基のうちの1台はToFカメラとなる。ToFカメラとは、カメラレンズから被写体に向けて照射した光線が反射して戻ってくるまでの時間を測定できるものである。このカメラを使えば被写体の立体的な位置情報を取得することができて、その情報から精細なARオブジェクトを生成することができる。

 以上のような情報にもとづいて、海外スマホニュースメディア『phoneArena』はiPhone 12シリーズの仮想デザインをレンダリングした画像を公開した(トップ画像参照)。画像を見る限りでは画面上部には依然としてノッチがあるが、小さくなっているように感じられる。ノッチに関しては廃止される代わりにベゼルが太くなる、という噂もある。また、全体的なデザインがiPhone 4やiPhone 5のような初期モデルに回帰するという話もある。

 iPhone 12シリーズの価格に関しては、Apple製品専門メディア『appleinsider』が3日に公開した記事がヒントとなる情報を報じている。前述したように同シリーズは5G対応になる見込みなのだが、この仕様を実現するためには従来より大型の(メモリチップ等を載せた基盤部品である)マザーボードが必要になるという。大型化することにより同部品の製造コストは35%上昇する。製造コストの上昇は、当然ながら同シリーズの価格を押し上げると見られている。それゆえ、同シリーズはiPhone史上最高額になるかもしれない。

・Appleカードを持っていれば……
 iPhoneシリーズの高額化はiPhone Xシリーズがリリースされた辺りから拍車がかかっていた。そして、高額化と軌を一にするようにして、iPhoneの買い替えサイクルが長期化している。

 経済情報メディア『MARKET REALIST』は5日、iPhoneの買い替えサイクルを改善するAppleの施策を考察する記事を公開した。その記事が注目しているのは、先月30日に発表されたAppleカードの新サービスだ。今年中にも始まるとされているこの新サービスは、同カードを使えば無利子でiPhoneの購入資金を24ヶ月にわたって調達できるうえに3%のキャッシュバックもある、というものだ。つまり、かつて日本の携帯電話キャリア企業が行っていた機種の代金を24ヶ月間続く割引でほぼ相殺していたことをAppleが提供する、というわけなのだ。

 以上のような大胆なカードサービスの真の狙いに関して、MARKET REALIST の記事はAppleが提供するサブスクリプションサービスをバンドル化して利用してもらうことにある、と考察している。かつての日本の携帯電話キャリア企業が携帯電話の代金ではなく通話料金や各種サービスで利益を出していたように、AppleもiPhone本体で儲けずにApple MusicやApple TV+のようなサービスで利益を出そうとしている、と指摘しているのだ。

 もっとも、現時点ではバンドル化されたAppleのサブスクリプションサービスというものは存在しない。しかし、Appleがハードウェア企業からサービス企業に少しずつ重点を動かそうとしているのは確かなようだ。

吉本幸記

最終更新:11/7(木) 7:16
リアルサウンド

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