「昔の(WRC)ホモロゲーションモデルのようなクルマを作るつもりで開発しています。楽しみにしていてください」とトヨタの開発関係者が語っていた新型ヤリス GRMNが、来る2019年11月17日にいよいよ世界初公開されることが欧州トヨタから正式に発表された。公開された画像には「GR-4」の文字が表示されているがノ。
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その出自(?)に相応しく、世界初公開の場に選ばれたのはWRC最終戦オーストラリアの舞台となるウェディング・ベルズ。欧州トヨタの公式ツイッターによれば、ワールドプレミアの様子はライブ配信されるという。
今回、明らかにされた画像はリアビューの一部のみだが、そこに躍るのは「GR-4」という文字(タイトル写真参照)。恐らくグレード名だと思われるが、それが暗示するのは現行ワールドラリーカー(ヤリスWRC)と同じく4輪駆動を採用しているということ。ラリー車は前後に機械式ディファレンシャルを備え、トルクスプリット機構を設けたアクティブ・センター・ディファレンシャルを備える。
これがそのまま「GR-4」に移植される可能性は低いものの、耐久性やメンテナンス面をクリアした量産車に相応しいシステムが搭載されると考えるべきだろう。新型ヤリスの開発関係者も「外観以外はほぼ専用開発!」と断言していたが、相当な力作であることは間違いない。
現在WRCに参戦している現行ヤリスWRCには、ラリー専用に開発された1.6Lの4気筒直噴ターボを搭載するが、今回公開された「ヤリス GR-4」では専用開発の3気筒ターボエンジンとなる。これは新型ヤリスに採用されるTNGA-Bプラットフォームが3気筒エンジン搭載に特化されているからだ。排気量には諸説あるが、1.5Lまたは1.6Lのどちらか。そのパフォーマンスは、市販車であることを考えると250馬力前後に落ち着くと予想する。
エクステリアは、欧州仕様(3ナンバーボディ)をベースにさらなる拡幅が行われていることがタイトル写真からもうかがわれる。ただし、現行ヤリスWRカーは欧州仕様の3ドアボディをベースとしているが、「GR-4」は5ドアボディだ。
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最終更新:11/8(金) 17:00
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