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無給、強盗被害、標高3000m超… 36歳元Jリーガー、過酷な南米で闘い手にしたものとは?

11/8(金) 10:30配信

Football ZONE web

【元柏MF澤昌克のペルー“帰還”|後編】今夏ペルー2部ウニオン・ウアラルに加入、1部昇格を目指し奮闘

 昨年、Jリーグの柏レイソルでプレーしていたMF澤昌克が、半年間の浪人期間を経て、南米のペルー2部ウニオン・ウアラルに8月に加入した。デビュー戦で2得点を決めるなど、1部昇格請負人としてピッチに立つ澤。36歳になったベテランは、なぜキャリア3度目となるペルーに渡ったのか。そして今、どんな環境でプレーしているのか。前編に続き、その背中を追った。

 アンデス山脈が国内の南北に連なっているペルーは、各チームの本拠地によって標高や気候が違うため、南米の中でも過酷なリーグと言われる。さらに1部なら飛行機の移動も多いが、2部はバス移動が多く、中にはバスで13時間、あるいは飛行機移動の後、バスで山道を6時間移動して敵地に向かうこともある。

 標高2000メートル、3000メートル以上の高地での試合も頻繁にある。高地となれば酸素が薄く、攻撃で息を切らした後にボールを奪われ、相手にカウンターを食らえば、すぐに自陣には戻ってこられない。試合前日や試合直前の食事も、消化の良いものでなければ標高の影響で下痢をしてお腹を壊してしまうため、食事にも細心の注意を払わなければならない。

「遠征に行く時には、バスでいかに快適に過ごすかが大事になってきます。真っ直ぐの道を13時間行くよりも、カーブが続く山道を6時間うねうね行くほうが疲れるんです。山を越えないといけない場所も多いので、酔わないよう、疲労を溜めないようにして、いかに翌日の試合に臨めるコンディションを保つことができるかを考えています。過去には標高約4400メートルの場所で試合をしたこともありましたが、その時はさすがに高山病で頭が痛くなり、前夜全く眠れないまま試合に臨んだこともありました」

 ペルーでは1部と2部で戦術が違う。それはピッチコンディションが影響しているという。1部のチームはパスをつなぎ、時に1対1で個人技を仕掛けてくる南米らしいサッカーをするチームが多いが、2部は中盤を省略し、ロングボールを蹴ってくるチームが多い。

「1部だとグラウンドの状態がいいのでパスもつながるんですが、2部の試合はボコボコのグラウンドで試合をすることが多いんです。パスをつなごうとしても、芝が深いところだとボールの勢いが止まってしまうし、デコボコのグラウンドだとボールがイレギュラーしてしまい、思ったところに行ってくれない。そうなると、後ろでしっかり守りを固め、ロングボールを前に蹴ったりしてカウンターで攻めるほうが確率が高い。グラウンドが悪いため、どうしてもそういうサッカーになってしまうんです」

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最終更新:11/8(金) 10:33
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