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令和時代も安定の「牛乳配達」 シニアの心をつかむアナログ営業

11/8(金) 6:00配信

日経クロストレンド

 昭和世代には懐かしい「牛乳配達」が、令和の今も生き残っている。国内シェア45~50%を占める「明治の宅配」は、1976年の顧客数約350万軒をピークに、80年代になると約120万軒に落ち込んだが、今では約250万軒まで回復。アナログなサービスが安心感を生み、シニアの心をがっちりとつかんでいる。

 明治の宅配は1928年にスタート。80年代の落ち込みはスーパーやコンビニエンスストアの拡大などが理由だという。ところが、2000年代には顧客は再び増加傾向になり、約250万軒まで回復。それ以来、現在まで、ほぼ横ばいで推移しているという。

 明治の宅配の顧客は、約7割を60歳以上が占める。明治では、「小容量の飲みきりサイズでいつも新鮮な商品が飲める」「注文しなくても定期的に商品が届くので習慣化しやすい」などを人気の要因として捉えている。

 時代は変わっても、瓶に入った牛乳を1軒1軒届けるという昔ながらのスタイルを踏襲。人を介して商品をやりとりするアナログなサービスが、シニアに安心感を抱かせている。「1本の量が多いと飲みきれない」という不満を足で集め、それを商品開発に生かしたのが復活の要因だ。

●機能をウリにした宅配専用商品

<低迷の理由>

スーパーやコンビニエンスストアが増加して、牛乳などを気軽に購入できるようになった。

<解決策>

宅配でのみ購入できる機能性食品の発売と、販売店の営業力を強化。シルバー世帯を中心に新規顧客を開拓。


 250万軒まで回復した売り上げを支えたのが、1990年代に発売した機能性が高い宅配専用商品だ。通常の牛乳よりもカルシウムが多い「明治のびやかCa牛乳」は、93年の発売当時、爆発的ヒットを記録。この商品は、2003年に「明治満足カルシウム」にリニューアルし、10年には同じく鉄分が多い「明治鉄分とせんい」と統合。1本で1日分のカルシウムと鉄分を摂取できるという、より機能性が高い「明治ミルクで元気」にリニューアルし、今も人気を集めている。

 19年4月に発売した最新商品、宅配専用の「明治ロコケア」は、「爽やかフルーティー」な味の乳飲料。筋肉に必要なミルクプロテインの効率的な吸収を助けるため、飲用と運動をセットにすることで筋力の高まりが期待できる。他では購入できない機能性商品の数々が、昔も今も人気をけん引している。

 現在、明治の宅配で一番の人気商品は、「明治プロビオヨーグルトR-1(以下、R-1)ドリンクタイプ(宅配専用)」だ。宅配専用のR-1には、このドリンクタイプとヨーグルトタイプの2種類があるが、スーパーやコンビニエンスストアで販売するR-1よりも内容量が少ない。

 宅配専用は、それぞれ100グラムと100ミリリットル、通常商品は112グラムと112ミリリットルだ。これは、毎日飲み続けやすいように、という工夫。同じく、「明治プロビオヨーグルトLG21(以下、LG21)」と「LG21ドリンクタイプ」も、宅配専用商品の内容量を通常商品よりも抑えている。

 味わいにもまた、飲みやすくする工夫を施している。明治のマーケティング本部 ニュービジネス部 ニュービジネス2Gの小池康文氏は、「宅配専用のR-1はもっちりした食感。宅配専用のLG21は、通常商品よりも発酵時間を長くして、まろやかな口当たり。メインターゲットであるシニア層からの、『多いと飲みきれない』という声に応えて、少量でも高機能で、さらに続けやすいよう商品設計している」と語る。

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最終更新:11/8(金) 6:00
日経クロストレンド

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