ここから本文です

<目撃>イルカ、魚を空中へ蹴り飛ばして食べる、衝撃の狩り

11/9(土) 7:10配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

ホームラン級!? 一撃で魚を気絶させる豪快で華麗な狩技「魚叩き」

 ハンドウイルカは、魚を捕まえるための色々な「技」をもっている。海底の泥をまきあげた「泥の網」で魚を囲い込んだり、魚を岸に追い込み、自身もなかば浜に乗り上げながら捕食したりする。

【動画】イルカ、魚を空中へ蹴り飛ばして食べる、衝撃の狩り

 もう少し荒っぽい技もある。尾びれで魚を叩き、空中にはじき飛ばすのだ。それから、気絶した魚の所に泳いでいき、やすやすと食べる。

 この方法は、米メキシコ湾岸やニュージーランドなど、まったく異なる地域のイルカで確認されており、専門家の間で「魚キック」や「魚叩き」などと呼ばれていると、米フロリダ大学の生物学者ステファニー・ガズダ氏は説明する。

 動物愛好家のマイケル・マッカーシー氏は、米フロリダ州にある自宅近くで、ハンドウイルカのこの行動を何年も観察してきた。マッカーシー氏の観察によると、これが、この地域のハンドウイルカが狩りで最もよく使う技だという。

 マッカーシー氏は、自社製の透明なボートに乗り、ズーム機能をもつカメラを搭載したドローンを使って、この行動を撮影した。

 イルカの魚叩きをはっきりとらえた「とても見応えのある映像です」とガズダ氏は話す。イルカはこの行動を親や他のおとなから学んだのではないかと、同氏は付け加える。

 この行動がいくつかの離れた地域で見られることから、魚叩きはそれぞれ別のタイミングで誕生したものと、ガズダ氏は考える。すぐれた狩猟戦略が、どのように複数の場所で進化していくかを示す興味深い一例だという。

 ロシア、エッカード大学でイルカを研究する行動生態学者シャノン・ゴーワンズ氏は、この行動をよく目撃すると言う。「すべての個体が行うわけではないようです」と同氏は話す。つまり、この行動をかなり頻繁に行うのは主だった数頭だということだ。

 イルカには様々な「技」があり、個体ごとに「得意技」をもっているらしい。「あるイルカはある行動をとり、別のイルカは違う行動をとります」とゴーワンズ氏は話す。

「このおかげで個体間の競争が軽減され、魚叩きをするイルカは、同じことをしている他のものより有利になるのです」

1/2ページ

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事