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仕事を通じて学びを得ている人と学びにつながる職場風土の特徴

11/10(日) 7:20配信

@DIME

どんな会社にも一人はいる、同期の中で仕事の覚えが早く、瞬く間に重要な役職に抜擢されていくデキる社員。

同じタイミングに入社しているにもかかわらず、差がつくのには仕事を通して多くの学びを得ていることが関係していると思われるが、では、そういった人たちにはどのような特徴があるのだろうか?

今回、株式会社リクルートマネジメントソリューションズが従業員規模 300名以上の企業に勤める正社員457名を対象にして行った「職場での個人の学びに関する実態調査」により、「仕事を通じて学びを多く得ている人の特徴」をはじめ、「学びのテクノロジーの活用の実態」「学びにつながる職場風土の特徴、学びを支援する制度・仕組み」などが明らかになったので、紹介していきたい。

※グラフありの元記事は下記同タイトルをクリックすることで見ることができます

ハイパフォーマンス・ハイコミットメント層は約8割の人が新しく学びを得ている
過去1年において、「現在携わっている仕事に直結する新しい学び(以下、現在の学び)」と「中長期的に自分のキャリア形成に役立つ新しい学び(以下、中長期の学び)」があったかどうかついての調査において、「現在の学び」は全体の 59.7%、「中長期の学び」は 50.1%が「あった」「どちらかといえばあった」と回答した(図表2)。



学びの有無と仕事におけるパフォーマンスやコミットメントの関係について、適応感に関する7項目(「期待どおりの成果を上げている」「今の仕事にやりがいを感じる」など、「1:まったくあてはまらない~6:とてもあてはまる」で回答)が尺度化された。

そのうえで、ハイパフォーマンス・ハイコミットメントしている高適応群(上位49.9%)と、低適応群(下位 50.1%)の2群に分けて分析が行われたところ、高適応群は学びが「あった」「どちらかといえばあった」の割合が「現在の学び」で78.9%、「中長期の学び」で67.6%と、低適応群に比べて大幅に高いことが分かった。

ここから、学びは仕事や組織への適応感を高めると同時に、適応感が次の学びを促進すると考えられる。

「環境変化」「職務特性」「キャリアへの考え方」が学びの有無に影響
どのような要因があるときに学びが得られるのかについて、今回の調査では、「環境変化(大きな環境変化にさらされている、市場の変化が速いなど4項目)」「職務の重要度・自律度(自分で判断し主体的に進めることが求められるなど7項目)」「キャリア見通し(自分がどうなりたいのかはっきりしているなど4項目)」「専門職志向(今の職務・専門分野でキャリアを追求したいなど6項目)」について検証が行われたところ、いずれも高・低群で学びの有無に有意な差が見られた。

一方、年代別(20代~50代)の「学びの有無」については統計的な差は見られず、また、役職・学歴による差も見られなかった。

→新しい学びがあるかどうかは、年齢などの個人属性よりも、学びが必要とされる環境や職務があること、キャリア見通しや専門職志向が育まれていることに影響を受けることが示唆される。

労働時間の短縮は必ずしも学びにつながらない
労働時間と学びの関係について、「現在の学び」「中長期の学び」共に、月間労働時間群と学びの有無に統計的に有意な差は見られなかったが、「現在の学び」「中長期の学び」共に、「あった」「どちらかといえばあった」が最も多いのは、月間240時間以上の群だった(図表3)。

過去1年の「労働時間の変化(増減)」と「学びの量の変化(増減)」の関係を見たところ、「現在の学び」「中長期の学び」共に、労働時間が増えた群の方が、学びの量が増えた人の割合が統計的有意で多いという結果となった。

→労働時間の増減には、異なるさまざまな要因が考えられるため解釈は難しいものの、今回の結果からは少なくとも、労働時間が短いことと学びの多さ、労働時間が減少することと学びの増加に関係が見られなかった。

学びを業務時間外のインプット活動と見るか、今回のように仕事を通した学びも含めて考えるかによっても結果は異なると考察できる。



「自分の得意な学び方がある」人は約5割
自分にとって得意な学び方について、「ある」と回答した人は全体の11.2%で、「なんとなくある(39.8%)」を含めると約5割であり、「ない(49.0%)」と約半数ずつの結果となった(図表4)。



また、「得意な学び方がある」群は、「現在の学び」「中長期の学び」共に、学びが「あった」「どちらかといえばあった」と回答した人が全体の8割を超えており、「なんとなくある」「特にない」群より大幅に高い割合となった(図表5)。

ここから、得意な学び方がある人はそうでない人に比べ、より多く学んでいることが分かる。



得意な学び方がある人はどのような学び方が自分にとって有効だと考えているのか、具体的内容の自由記述回答の中で比較的多く見られたのは、「経験から学ぶ」「人と学ぶ」「仮説・想をもつ」「言語化・アウトプットする」に関するものだった(図表6)。

これらはいずれも、正解のない時代に仕事を通じてより多くの学びを得るための有効な方法だと考えられる。





仕事を通じて学びを得ている人の特徴とは?
仕事を通じた学びにつながる行動について、選択肢への回答におけるすべての項目で、高適応群が低適応群に比べて有意に高い結果となった。

特に高適応群が高かったのは、差が大きい順に「何事も成長機会と捉えて、目の前の仕事を大切にしている(主体的キャリア形成)」「人に話をすることで、ヒントやアイディアを得ようとすることが多い(アウトプット型の学び)」「仮説検証を意識的に行いながら仕事を進める(リフレクション)」「新しい経験を積める環境、成長できる環境を求めて行動している(ジョブクラフティング)」「自発的にスキル・能力開発に取り組んでいる(主体的キャリア形成)」となった。

→与えられた環境や職務はいつも学びに適しているとは限らないものの、そんな中でも学びを見つけようとしたり、より良い経験を積めるように仕事をアレンジしたり、かつ経験を学びに変えるためのアウトプットやリフレクションをしているのが特徴的だといえる(図表7)。



仕事における“学びの情報収集方法のトレンド”とは?
仕事に関する学びにおいて、新しい領域についての情報収集の方法を尋ねる調査が行われたところ、「ネットで調べる」が最も多く、「ややあてはまる」まで含めると8割以上となった。

次いで「人に聞いてみる」が約7割、「実際に経験してみる」が約6割で、「本で調べる」は半数に満たない結果となった(図表8)。また、この傾向は、年代によっても変わらなかった。



最近よく使うようになった、もしくは効果的だと思っている学びのテクノロジーやその活用法については、「チャットツールによるリアルタイム情報共有」「遠隔会議システムによる対話機会の増加」を挙げる人が多く、社内の人に何か聞きたいことがあったときなどにすぐに確認したり、全国の同じ職種メンバーとナレッジ共有をしたりしているという回答が得られた(図表9)

また、「学習教材のIT化」「情報記録・保管の効率化」という回答も見られたが、記述数は必ずしも多くなく、こうした変化が当たり前になっている職場がある一方で、そうでない職場もまだまだ多く、学びの内容やスピードに差が生じている可能性も感じられた。



「今の会社や職場は成長できる環境だ」と思っているのは約4割
現在の会社や職場が成長できる環境だと思うかという質問に対して「とてもそう思う」「そう思う」と答えたのは全体の41.4%と、半数を割り込んだ。

「現在の学び」「中長期の学び」の高群(学びが「あった」「どちらかといえばあった」を選択)は、低群(学びが「なかった」「どちらかといえばなかった」を選択)と比べ選択率が高かったものの、それぞれ58.6%、61.6%であり、必ずしも高いとはいえない結果となった(図表 10)。



成長できると思う理由として多かったのは「取り組みがいのある仕事」「同僚からの刺激がある」「教育制度がある」「成果主義」などだった。

一方、成長できないと思う理由として多く見られたのは「仕事に変化がない」「評価されない」「学習風土がない」といったものだった(図表11)。



学びにつながる職場風土の特徴は?
学びにつながると思われる職場風土について、成長できる環境だと思う群(高成長環境群)と成長できる環境だと思わない群(低成長環境群)を比べると、回答の差が大きい順に「従業員が仕事を通して成長できることを重視している(成長支援)」「お互いの成長への関心が高い(成長支援)」「お互いの成果への関心が高い(成果・貢献重視)」「互いに切磋琢磨している(成果・貢献重視)」「お互いの仕事の成果やプロセスに率直にフィードバックし合える(成果・貢献重視)」という結果となった。(図表12)

従業員同士が、お互いの仕事の成果と成長の両面に関心をもち、信頼し合い、共に成長していこうという関係性が学びを促進するといえそうだ。



従業員の学びを支援するのは「全員一律ではなく、一人ひとりの状況に合った学びをサポートする制度」
従業員の学びを支援する制度・仕組みの導入割合、役に立っていると回答した割合で、導入割合・役立ち度共に高いものとしては「上司との 1on1 ミーティング」「上司・同僚からのフィードバックサーベイ」「勤務時間・場所の制度」といったように、いずれも全員一律ではなく、一人ひとりの状況に合った学びをサポートする制度が挙げられた。

導入割合がそれほど高くはないものの役立ち度が高いものとしては、「自己学習のための金銭支援」「社内の多様な人との勉強・交流会」「社内外の人と情報交換する場所」「社外副業」「本業以外の仕事機会」などが挙げられた。目の前の業務を少し離れた越境的な学びをサポートする制度は、個人の役立ち度は高いが導入している会社はまだ少ないようだ。(図表13)





出典元:株式会社リクルートマネジメントソリューションズ

構成/こじへい

@DIME

最終更新:11/10(日) 7:20
@DIME

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