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ラグビー日本代表、次のW杯ベスト4進出が“難しい”理由

11/10(日) 6:00配信

文春オンライン

 ラグビーW杯が南アフリカの優勝で幕を閉じた。

 観客動員数は170万人を超え、国際的にも大会は大成功と評価された。しかし、それで日本ラグビーにバラ色の未来が開けたわけではない。4年後に開催されるフランス大会までの強化は問題が山積している。

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 代表強化の特効薬とされた世界最高峰のスーパーラグビー参戦も、来年度限りで「除外」され、その代替案が見つかっていない。

 11月3日には、来年7月に今大会準優勝のイングランドが来日して2試合テストマッチを行なうことが発表されたが、それ以外は11月に敵地でスコットランド、アイルランドと戦うことが決定しているだけ。

 つまり、選手をレベルの高い試合で継続的に強化する仕組みは未定のままだ。

 その分、今大会で活躍した強豪国の選手が各チームに所属するトップリーグが強化の舞台となる。だが、今季は来年1月からの開催が決まっているものの、2021年以降は、清宮克幸日本協会副会長が提唱するプロリーグへの移行も含めて、まだ先行きは不透明だ。

ヘッドコーチの人選は?

 代表ヘッドコーチ(HC)もジェイミー・ジョセフ現HCに続投要請することを決定した段階で、正式な続投は決まっていない。今回の活躍で同HCの評価は急上昇し、19年度最優秀監督賞の候補にもなったが、年俸9000万円を提示すると言われる報酬面も含めて、海外のチームとの競合を制する必要があるのだ。

 しかし、来年7月にイングランドと戦うことを考えれば、次期HCの下で年明けのトップリーグから新戦力を発掘して育成し、代表の新陳代謝を図ることが急務。そうやってベテランと若手を競い合わせてこそ即効性のある強化策と言える。

 今大会で大活躍した姫野和樹や流大も、トップリーグでの活躍が評価されて代表入りを果たした。彼らに続く若手として今回の代表から漏れた梶村祐介や山沢拓也、竹山晃暉など、4年後に“化ける”可能性を秘めた選手たちは多数いる。

 特に山沢は司令塔の田村優を脅かす存在として、竹山は福岡堅樹の後継者として期待を寄せられている。

 こうした若手が、W杯ベスト8を経験したメンバーとともにプレーしてこそ、今回の経験が継承される。

 ちなみに過去、初めて8強入りした次の大会で4強に進出したのは、第2回大会で達成したイングランドとスコットランドだけ。初めて8強入りを果たしたチームにとっての次の大会は“鬼門”となっている。

 日本がこんなジンクスを打ち破って4年後のベスト4を目指すためには、次々と強化策を打ち出すスピード感が求められている。

永田 洋光/週刊文春 2019年11月14日号

最終更新:11/10(日) 13:00
文春オンライン

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