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あの時のレクサス クーペを思い出させて!?『マイアミ・バイス』に、LC500を登場させるなら。

11/11(月) 6:03配信

Pen Online

今回、アメリカのマイアミで、レクサスのLC500をサーキットと一般道の両方で試乗する機会を得た。マイアミでクルマと言えば、TVドラマシリーズ『特捜刑事マイアミ・バイス』で主人公のジェームズ・ソニー・クロケットが乗っていたフェラーリのデイトナ スパイダーか、テスタロッサが真っ先に思い浮かぶ。マイアミはモータースポーツの聖地、デイトナビーチもすぐ近くだし、アメリカ車文化のホットスポットでもある。

【写真を見る】刀のように見えるCピラーが特徴的なサイドビュー。

そんなマイアミでレクサスのクーペ、LC500に乗ってみると、自慢の自然吸気のV8エンジンがサーキットでも街中でもホント「最高!」なんだな。このV8エンジンはドロドロと不規則なOHV由来の雑味がなく、よく回り、高回転時のクリアな抜け感が素晴らしいエンジン。むろんフロリダの青い空とパームツリーによく合っているわけだけど、制御する10段のダイレクトシフトATがホントよく出来ている。2t弱のボディを動かすのに、重量を感じさせることなく、あらゆる速度域で間断なく必要なだけトルクを引き出していく。サーキットで走ればよくわかるんだけど、走り込んだ分だけシフトワークに反映されている印象だね。さりげなくて、でも隙がない。そもそもLC500はすごく運転しやすくて、カジュアルな高級スポーツクーペとして乗り手を選ばないしね。

マイアミにもよく似合う、日本発のスポーツクーペ

インテリアも本当によくデザインされている。シートひとつとっても形状を豊かにするために、丹念に裁断した革材をていねいなステッチでつなぎ合わせているのね。インテリア全体としては表革でやわらかい造形をつくり、裏革材のアルカンターラで陰影を表現。特に美しいベゼルレスハンドルとドアトリムパネルのスリックデザインは、「ここまでやるか」と唸らされるし、エクステリアとインテリアの連続したコンセプトを納得させる決め台詞として、十分なインパクトをもっている。中に入ったらイマイチ……、というのは高級スポーツカーにはよくあることだけど、LC500は確実に乗り手の期待値を超えてくるんだ。
こういう誰が見てもわかる、細かくて気の利いた仕事をやり込む。これがレクサスのよさであり、アメリカでの評価でもあるんだ。レクサスはアメリカ国内においてはあくまでも日本車という認識であり、同時に先進性と日本の職人技が際立つ高級ブランドとして評価されている。LC500は憧れのスポーツクーペとして、そうしたレクサス観を牽引していく存在でもあるんだな。たとえば大ヒットしたR&Bシンガー、R・ケリーの「イグニッション」の歌詞でメタファーに使われる、レクサスのクーペみたいにね。
そんなマイアミの95号線を走っていた時、一番左のレーンを疾走していくソニックシルバーのLC500を見かけた。ハッとするほどカッコよくて、思わず視界から消えるまで見送ってしまった。その時に思ったのは、これが 『マイアミ・バイス』のワンシーンなら、ソニーの相棒のリカルド・タブスのクルマにぴったりということだった。知的でクール、かつ品があってスタイリッシュな“マイアミのリコ”にこそLC500はふさわしい。これはアメリカのみならず世界におけるレクサスのポジションでもあるけど、日本では見慣れたスピンドルグリルのフロントフェイスが、まったく違って見えた瞬間でもあったんだ。

文:青木雄介

最終更新:11/11(月) 6:03
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