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他人との「つながり過剰」から脱出する方法

11/11(月) 10:13配信

PHPファミリー

◆つながりすぎると「自分」が見えなくなる

だれかと一緒にいると気が紛れます。とくに何の努力もせず、何も考えなくても、あっという間に時間が過ぎていきます。友だちとお茶する楽しさは、そうした気楽さにあるのでしょう。

ひとりになると気持ちが内向きになり、あれこれ考えてしまい、重たい気分になるから、できるだけひとりで過ごさないようにしているという人がいます。でも、それでは自分の成長のための気づきを得ることができません。孤独の中で自分と向き合い、ときにさみしさに浸って重たい気分になりながらも、日頃の自分の生活をじっくり振り返ることが必要です。友だちと語り合うことで得られる気づきというのもありますが、それを自分のものにして今後の生活に生かすには、ひとりの時間が必要です。

◆他人に時間を奪われていませんか?

ここで考えたいのは、人とつながる時間とひとりの時間のバランスです。
今はネットですぐに人とつながることができる時代です。むしろスマホを通してつながる人間関係の世界に鬱陶しさを感じることもあるのではないでしょうか。人づきあいとは不思議なもので、癒やしにもなれば、ストレスにもなります。
つながり過剰のせいで、自分の大切な時間が奪われていることにも気づくべきでしょう。うわべだけの浅いつながりがいくらたくさんあっても、気づきをもたらすようなつきあいにはなりません。
今の自分の生活に足りないものは何なのか。たえず人とつながっていると、そういうことをじっくり考えることすらなくなっていきます。何かモヤモヤを感じながらも、つい考えるのが面倒になり、気晴らしに走る。そうした生活から抜け出すためにも、ひとりの時間を大切にしたいものです。

◆自分の頭でじっくり考えよう

また、人と一緒にいると、相手に反応する心の構えになり、自分の中に沈潜することができません。しゃべる相手のいないさみしさが耐えられないといって、すぐに誰かと会おうとする人がいますが、そんな毎日を送っていると、自分の頭でじっくりものを考える習慣が失われてしまいます。合間の時間にスマホを見るばかりで、ものを考えることがなくなっていきます。

そうした徴候があるなと思ったら、ぜひひとりの時間をもつようにしましょう。いつも人と一緒にいた人がひとりになると、どうにも落ち着かず、ついスマホをいじってしまいがちですが、スマホを手放す時間をもつようにしましょう。退屈で仕方なくなるかもしれませんが、思い切り退屈に浸ってみましょう。私たちは、退屈になるとものを考えるようになるものです。退屈する暇もない生活というのは、自分の頭でものを考える余裕のない生活でもあります。何もすることがないときこそ、想像力が飛翔するときです。心の中の世界を耕してみましょう。

【著者紹介】

榎本博明
心理学博士。MP人間科学研究所代表。心理学をベースにした企業研修、教育講演などを行なう。『50歳からのむなしさの心理学』(朝日新書)、『孤独 ひとりのときに、人は磨かれる』(クロスメディア・パブリッシング)など著書多数。

最終更新:11/11(月) 10:13
PHPファミリー

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