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ハンスト続出、自殺に餓死も──「五輪のため」長期収容される外国人難民の苦しみ

11/12(火) 16:00配信

週刊女性PRIME

 わずか2週間だけ一般社会に戻ったと思ったら、明確な理由も告げられず、デニズさん(40)は「無期収容」が待つ東日本入国管理センター(茨城県牛久市。以下、牛久入管)へと再々収容された。デニズさんはトルコ国籍のクルド人。犯罪者として収容されるのではない。難民認定の申請をしているだけだ。

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 牛久入管は、法務省の出入国在留管理庁(以下、入管庁)が管轄する、在留資格のない外国人を収容する施設だ。2019年6月末時点で1253名が収容されている。全国にはそんな収容施設が9か所ある。

 牛久入管総務課によると、このうち約3分の2が難民認定申請中か、それが不許可となった人たちで、残り3分の1が、観光ビザや労働ビザなどの在留資格はあったが、オーバーステイをはじめ何かしらの法律違反で収容されている人たち。その生活はつらい。

 1日6時間の自由時間以外は6畳の部屋で4~5人の居住が強いられる。窓には黒いシールが貼られ、外の景色は一切見えない。家族との面会もアクリル板越しに30分だけ。病気になって受診のための申請書を書いても、受診できるのは10日以上もたってから。そして出所できる基準が一切ない。

 刑務所ならば収容期限も、出所の基準もあるが、入管行政にはそれがない。現在の最大の問題は、牛久入管が「無期収容」の場へと変貌していることだ。被収容者316人のうち、半年以上もの長期収容をされているのは、ほとんどすべてともいえる301人。収容を一時的に解く「仮放免」という措置はある。だが、以前は長期収容を避けるために発動された仮放免がここ2、3年で激減しているのだ。

 その背景には、入管庁長官が全国の収容施設長に出した通知や指示がある。’16年4月7日付で、「2020年東京オリンピックまでに、不法滞在者等“日本に不安を与える外国人”の効率的な排除に積極的に取り組むこと」との通知が出され、’18年2月28日には、「重度の傷病等を除き収容を継続すること」との指示を出している。つまり、国が「オリンピックのために、社会に不安を与える外国人を無期収容せよ」と命令したということだ。

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最終更新:11/19(火) 18:36
週刊女性PRIME

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