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中国経済が大失速のウラで、習近平がこっそり仕掛ける「ヤバイ法案」

11/12(火) 7:01配信

現代ビジネス

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ここへきて、中国経済が急速な失速に見舞われている。GDP成長率6%割れも迫ってくるほど落下ぶりで、懸念されている「中国経済崩壊論」も俄かに現実味を帯びてきた。そうした中にあって、最近、中国である「重大な法案」が可決されたことはあまり注目されていない。そこには習近平国家主席の巧妙な狙いが垣間見えるうえ、これが中国経済の新たな起爆剤となる可能性も秘めているという――。そんな中国経済の知られざる最前線を緊急レポート! 
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半端ないスピード施行

 10月26日、中国で開催された第13回全国人民代表大会の常務委員会にて、暗号管理のルールを明確に定め、暗号ビジネスの発展やインターネット上でのセキュリティ保障などを目的とした「暗号法」が可決されたと報じられた。

 暗号資産市場はこのニュースを好材料と捉え、前日まで80万円台前半で推移していたビットコインの価格は、一気に100万円台を回復している。

 それほどまでにマーケットに衝撃をもたらした「暗号法」とはいったいどういったものなのか。そして、これからさらにどのようなインパクトを秘めているのか――。

 そもそも、今回可決された「暗号法」は全5章44条から構成される。

 施行日は最後の第44条に記載されており、2020年1月1日。周知期間はわずか2か月ほどの異例のスピード感だが、いまや中国はこれがスタンダードとなっている。

 今年3月に成立した外資による中国投資に関する新たな基本法である「外商投資法」も施行が2020年1月1日で、中国では日本と異なり施行までの周知徹底期間を1年ほど設けるという発想が元々ない。

 一方で、暗号法の原案は今年6月頃、既に伝わっていたことから、この短い周知期間に対する指摘や批判はないようだ。

国家機密「核心暗号」

 暗号法は、暗号を「核心暗号」「普通暗号」「商用暗号」に分ける(第6条)とされており、核心暗号と普通暗号は国家の機密情報保護に用いる(第7条)。

 核心暗号は絶対的な機密レベルの情報最高機密を保護することとし、普通暗号は機密レベルの情報最高機密を保護するために用いると記されている(第7条)。一方、商用暗号は国家機密に属さない情報を保護するために用いる方針だ(第8条)。

 そして、第2章では、核心暗号と普通暗号に関して、第3章では商用暗号に関して記載されている。第2章が政府と暗号技術の研究や実用化に向けた方針が記載されているのに対して、第3章では、民間企業が主にブロックチェーンなどの技術をビジネスに結び付ける際に遵守すべき法令が示されている。

 特徴的なのは同法に「暗号資産」を示す文言はどこにも見当たらないことである。

 2017年に施行された日本の改正資金決済法は「暗号資産(当時は仮想通貨)」を世界で初めて法律にて規制したことで世に知られたが、暗号法はブロックチェーンをビジネスとして展開する際に守るべき法として位置付けられており、日本の改正資金決済法とはアプローチが全く異なっている。

 そもそも中国はビットコインなど暗号資産取引やICO(Initial coin offering)は2017年に全面的に禁止しているが、ブロックチェーンは、次世代技術としてAI(人工知能)、ビッグデータと並ぶ高い位置付けとなっている。

 つまり、「人民元の存在を脅かすビットコインの存在は疎ましいから全面禁止にしたが、その根幹となるブロックチェーン技術に関しては将来価値があることから国を挙げて取り組もう」という姿勢である。

 政治と国家権力の象徴たる通貨を温存し、非中央集権型の技術であるブロックチェーンを、両立させようというのだろう。実に巧妙なやり方である。

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最終更新:11/12(火) 11:01
現代ビジネス

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