ここから本文です

年金制度改正へ 「長く働くほど受給額が増える」仕組みとは

11/13(水) 16:00配信

マネーポストWEB

 来年にも年金のルールが改正されるため、それを上手く使えば、自身のライフスタイルに合わせて「働きながら年金を増やす」ことができる。どのような改正なのか。

 これまでの年金制度は、《長く働くほど年金を損する》仕組みだった。年金をもらいながら働くと、「在職老齢年金」制度で稼げば稼ぐほど年金受給額を減らされる。

 年金保険料も「取られ損」だ。65歳以降も会社員として働けばずっと給料から年金保険料を天引きされるのに、その間に支払った保険料分は退職するまで年金受給額に上乗せされない。「年金は老後の所得保障。働いて食えるうちは年金はいらないだろう」というのが国の考え方だったからだ。

 健康寿命が延び、日本人男性が健康に日常生活を過ごせる健康寿命は平均約72歳。雇用延長期間の65歳を過ぎても元気なうちはまだ働きたいと考える人は多い。しかし、そうした制度がシニアの働く意欲を阻害し、“損するくらいなら年金を減らされない程度に働こう”と働き方を制約し、稼ぐチャンスを失わせる結果をもたらしてきた。

 それが今度の改正で《長く働くほど受給額が増える》仕組みへと変わる。年金改正の議論は厚労大臣の諮問機関「社会保障審議会」の年金部会で集中的に行なわれており、厚労省が部会に提案した年金制度改革の内容がほぼそのまま法律の改正案として国会に提出され、法案成立後に実施されるのが通例だ。

 10月18日の年金部会に厚労省は3つの重要な改正ポイントを提示した。

【1】「在職定時改定」の導入
【2】厚生年金加入期間を75歳まで延長
【3】年金繰り下げ受給の上限年齢を75歳に引き上げ

 いずれも「長く働くほど受給額が増える」仕組みにつながる。働く年金受給者にどんなメリットがあるのか。

“取られ払い損”にならない

 1番目の「在職定時改定」の導入は、65歳以降の厚生年金保険料の「取られ損」をなくすための新しい仕組みだ。本来、年金は保険料を長く支払うほど年金額が増えていく制度だ。しかし、現行制度では、65歳から年金を受給しながらその後も会社員として働き続ける人は、70歳まで毎月厚生年金保険料を払わなければならないにもかかわらず、その間の年金受給額は増えない。

1/2ページ

最終更新:11/13(水) 16:00
マネーポストWEB

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事