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高倉健さん激怒のエイズ死亡説 ゲイバーママが「私のせい」

11/13(水) 16:00配信

NEWS ポストセブン

 俳優・高倉健(享年83)が悪性リンパ腫で死去してから5年。孤高の印象が強かった高倉の“ベール”に包まれた私生活を明かす『高倉健、その愛。』(文藝春秋刊)が発刊された。著者は高倉の死後、極秘で養子縁組をしていたことが発覚した養女・小田貴月(たか)氏。共に生活していた彼女しか知らない高倉の素顔が紹介されている。

 同書では、食事や筋トレなど高倉との穏やかな日常が綴られるが、珍しく高倉が激怒したエピソードとして登場するのが、1987年の「エイズ死亡報道」である。

 映画の撮影が終わるたびに次の撮影が開始するまで姿を消すことが常だった高倉だが、近しい関係者が連絡が取れなくなったことや、エイズ治療で有名な施設での目撃情報が飛び交ったことなどが重なり、「高倉健がエイズで死亡した」と報道されて大騒動になった。

 同書では、高倉が当時を思い出して、〈僕はマスコミに一度殺された〉〈誰も何も確かめずに一方的に書いて(中略)完全なる悪意〉と、怒りに震えていたことが明かされている。

 同時に、〈同性愛者を差別することはなく、ゲイの方々ともお付き合いがありました〉として、一人のゲイバーママとの親交も綴られる。それが、「吉野ママ」こと吉野寿雄氏(88)だ。

 高倉を始め多くの昭和スターが集った六本木の伝説のゲイバー「吉野」のママ。

〈僕なんかよりよっぽど芸がある〉

 高倉は吉野ママをそう評価し、監督に紹介して自身の映画にも出演してもらったこともあったという。吉野ママが当時を振り返る。

「“健さんがエイズ”って噂を聞いたときには、『そんなの嘘よ、バカバカしい』って憤慨したわ。あの頃、健さんはどこへ行くにも『およし、およし』って私を連れて行くから、ある大物俳優が『私と健さんがデキている』って方々で言い触らしたのよ。それで週刊誌で記事にまでなっちゃって、なぜか『エイズ騒動』にまで発展しちゃったのよ」

 一時は“疑惑”が生まれるほど高倉の近くにいた吉野ママだが、その後疎遠に。同書で、〈また会ってみたいな〉と、高倉が自分のことを懐かしんでいたことを知り、目を細めながらこう語った。

「嬉しいこと言ってくれるわよね……。大丈夫、私ももうすぐそっちに行くから、ゆっくり語り合いましょ」

●取材・文/宇都宮直子(ジャーナリスト)

※週刊ポスト2019年11月22日号

最終更新:11/13(水) 16:00
NEWS ポストセブン

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