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利用料金1500円。同じ内容・値段で見え方が異なる2つの書店の差別化方法

11/13(水) 5:00配信

商業界オンライン

  11月1日に開業した「渋谷スクランブルスクエア」の内覧会に参加していた際に、興味深いことに気付きました。テナントの「TSUTAYA BOOKSTORE」のシェアラウンジと、 私が先日訪れて記事にも書いた「文喫」 の利用料金が、同じ税抜1500円だったのです。

 どちらも滞在型書店で飲食ができるという点が共通していますが、全く違った印象を受けました。2つの書店の見せ方や戦略がとても面白かったので、比較しながら私の感じたことを中心にまとめました。

立地による利用シーンの違い

「TSUTAYA BOOKSTORE」も「文喫」も駅に隣接していますが、同じような業態でも立地によって、その見え方は大きく変わっています。1回の利用時間は、TSUTAYA BOOKSTOREが90分、文喫は1日です。

 TSUTAYA BOOKSTOREは、渋谷スクランブルスクエアという大型ビルの11階にあります。高層階という立地を生かし、窓際の席からは開放感あふれる景色が見ながら読書ができるようになっています。

 ここはコワーキングスペース・カフェラウンジをうたっており、利用者は専用アプリから事前に座席を予約する仕組みとなっています。渋谷はターミナル駅で、多くの人が行き交う街ということもあり、周辺のカフェは若者や観光客で常に混雑しています。オフィスも多いため、主に商談や待ち合わせ前後のビジネスマンの時間つぶしとしての利用を想定しているように感じました。

 これに対して文喫は、六本木駅の個店です。六本木駅には東京メトロが複数乗り入れているものの、どちらかといえば「わざわざ目的のために訪れる」駅というイメージです。1日居放題ということからも、「(せっかく来てもらうのだから)長時間滞在してもらいたい」というシステムがぴったりではないかと感じました。

 文喫には一部外が見える席はあるものの、基本的に本を読むスペースは壁に覆われており、読書に集中できるような空間作りがなされています。TSUTAYA BOOKSTOREの会話がしやすく開放感ある空間設計と比べると、店内は暗めの照明で静かに過ごす雰囲気です。

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最終更新:11/18(月) 9:21
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