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奥川恭伸に続け!学生野球の祭典「明治神宮大会」に出場するドラフト候補生たち

11/13(水) 17:29配信

THE DIGEST

 今月15日から明治神宮野球場で、『第50回記念明治神宮野球大会』が行われる。高校の部は来年春のセンバツ前哨戦、大学の部は4年生も参加する学生野球の集大成という位置づけになる大会だが、ドラフト戦線という意味でも、来年の候補生を占う重要な大会でもある。そこで、今大会に出場する有力なドラフト候補を中心に大会を展望してみたいと思う。今回はまず高校の部から紹介する。

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 まず、プロから最も注目を集める存在になりそうなのが高橋宏斗(中京大中京高/たかはし・ひろと)だ。長身で手足が長くいかにも投手らしい体格で、ストレートはコンスタントに140km台中盤をマークする。大型ながらも器用で変化球のコントロールも良く、しっかりと試合を作ることができるのも長所だ。少し打者に対して身体が正対するのが速く、スピードの割に空振りがとれないのが課題。東海大会でもストレートを捉えられる場面が目立った。それでも、素材の良さは間違いなく一級品。初の全国の舞台でどのような投球を見せてくれるかが楽しみだ。
 
 高橋以外にも中京大中京には好素材が揃っている。西村友哉(にしむら・ともや)は強打のトップバッター。初球から思い切り良く振り抜き、広角に長打を放つ。3番を打つ中山礼都(なかやま・らいと)は三拍子揃ったショートストップ。軽快なフットワーク、きれいに振り抜けるスウィングはいずれも高校生離れしている。4番を任せられている印出太一(いんで・たいち)は大型捕手。フットワークに課題が残るものの、地肩の強さとパワーは目を見張るものがある。控え投手も164cmと小柄ながら140キロ台中盤のスピードを誇る松島元希(まつしま・げんき)が控えており、選手層を考えても優勝候補の筆頭と言えるだろう。

 夏の甲子園準優勝・星稜にも好素材が多く残っている。旧チームから4番を打つ内山壮真(うちやま・そうま)は、新チームから本職の捕手に転向。少しヒジが下がるのは気になるが、素早いスローイングは高校生ではトップレベルだ。小柄ながらパンチ力のある打撃にも注目。内山とともに中軸を打つ知田爽汰(ちだ・そうた)、入学直後から大器と評判の大型右腕である寺西成騎(てらにし・なるき)にも注目が集まる。

 その他のチームでは、投手では橋本拳汰(健大高崎高/はしもと・けんた)、若杉晟汰(明豊高/わかにし・せいた)、野手では入江大樹(仙台育英高/いりえ・だいき)、山地裕輔(天理高/やまち・ゆうすけ)などが好素材。橋本は190cmを超える長身でボールの角度が最大の武器。大型だが身体の使い方もうまい。若杉は小柄な実戦派サウスポー。コーナーにしっかり投げ分ける小気味いい投球が光る。入江は夏の甲子園も経験した大型ショート。まだプレーのスピードやスウィングのキレは物足りないが、スケールの大きさは魅力だ。山地はリストの強さと動きの良さが光る強打のセンター。近畿大会でも準々決勝で一発を放つなど、チームを牽引する活躍を見せた。
 
 昨年の奥川恭伸(星稜高→ヤクルト1位)のような圧倒的なドラフト1位候補は不在だが、今後が楽しみな選手は決して少なくない。今からチェックしておくと、半年後には大化けしている可能性もある。

 チーム全体で見ると、前述したように中京大中京が頭一つ抜けており、甲子園を経験しているメンバーが残る仙台育英、星稜、明豊がそれを追う展開が予想される。また、飛び抜けた選手はいないものの、試合運びがうまい明徳義塾も不気味な存在と言えるだろう。15日の初戦のカードで、この明徳と星稜が27年ぶりに相まみえる。

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる。ドラフト、アマチュア野球情報サイト「PABBlab」を今年8月にリリースして多くの選手やデータを発信している。

最終更新:11/14(木) 17:12
THE DIGEST

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