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見た目より中身で勝負!? 新型ヴィッツ(ヤリス)のメカは相当スゴいぞ!【プロトタイプ試乗記】

11/13(水) 21:26配信

GQ JAPAN

トヨタの新型コンパクトカー「ヤリス」のプロトタイプに小川フミオが試乗した。2020年2月ごろの販売開始が見込まれるトヨタのグローバルモデルに魅力はあるか?

【写真を見る】ライバルのホンダ「フィット」に対する優位点とは?

コンパクトでも十分

トヨタは、2020年2月、新型コンパクトカー「ヤリス」を販売開始する予定である。今回、販売開始前ではあるものの、プロトタイプに試乗する機会をもった(場所は千葉県・袖ヶ浦フォレストウェイ)。ヤリスといえば、世界ラリー選手権など、モータースポーツにもさかんに使われてきたモデル。新型はそのイメージを裏切らない高い操縦性が印象的だった。

ヤリスはヴィッツの後継モデルである。今回のフルモデルチェンジを機に、グローバルネームに統一された。2020年2月に日本での発売が予定されている。コンパクトカー向けの新世代プラットフォームを採用するなど、気合じゅうぶんなモデルだ。

先日、ランドローバーのデザイン・ディレクターである、ジェリー・マクガバン氏と話していたとき、氏が「東京でおもしろいのはコンパクトなクルマがうまく使われていることです」と言っていたのが、私の印象に残っている。

ヤリスの最大ライバルは、同時期の販売開始が予定されているホンダの新型「フィット」というけれど、同時に、軽自動車からの乗り換えも視野に入れているそうだ。もうひとつ、注目してもいいのが、上記マクガバン氏の言葉にあるような、都市生活者のコンパクトな移動手段としての存在感であると思う。

ロンドンでも、「ミニ」が1959年に販売開始されていらい、億万長者だったザ・ビートルズの面々をはじめ、多くの富裕層が、市街地での取りまわしのよさに注目し、購入した。ヤリスだって、たとえば昨今流行りのラグジュアリーSUVのとなりに置かれている図も、おおいにアリだろう。

3気筒らしかぬスムーズさ

新型ヤリスは、クルマ好きの期待を裏切らない走りのよさが魅力だ。今回、1.5リッター直列3気筒ガソリン・エンジンのFWD(前輪駆動)と4WD、1.5リッター直列3気筒ガソリン+モーターを使ったハイブリッド・モデルのFWDと4WDを試乗して、出来のよさに感心した。

なにしろ、といえばいいのか、今回はすべてが新設計だ。シャシーはTNGA(トヨタニューグローバルアーキテクチャ-)思想に基づき開発されたコンパクトカー用の「Bプラットフォーム」(通称)。従来モデルに比べ、約50kg軽量化しつつ、ねじり剛性は約30%向上したという。

くわえて重心高を15mm下げた結果、「運転中の挙動がより安定しました。ドライバーの意図どおり反応し、自然な走りを実現しました」と、開発担当者のひとりが述べる。

私がもっとも好きだったのは、電子制御4WDシステム「E-Four」システムを搭載したハイブリッド・モデルだ。トヨタのハイブリッド・コンパクトカー初の4WDである。

4WDは、とくに積雪地帯のユーザー・ニーズに応えるために設定したという。また、ふつうの舗装路でのコーナリング中、前輪のスリップ率を検知し、後輪に駆動力がかかる。そのときの力強い加速感がすばらしい。

将来は、よりパワフルなモーターと、より緻密な制御技術によって、走りがより楽しめる新世代の全輪駆動車に発展する可能性もあるはずだ。

搭載する新開発の直列3気筒エンジンは、バランスシャフトの効果もあって、静かでかつ回転マナーもよい。アクセルペダルを踏み込んだときの”つき”、つまりトルクの立ち上がりがよく、瞬発力がある。

ヤリスに搭載される直列3気筒エンジンはすべて自然吸気。ターボチャージャーは広い回転域をカバーしようとすると複雑な構造になるうえ、コストもかさむため、採用しなかったという。

NAの1.5リッターガソリンエンジン搭載モデルは、やや力不足を感じる場面もあったが、「パワフルなクルマを……というユーザーは、ハイブリッドを選んでほしい」と、開発担当者は話す。納得だ。

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最終更新:11/13(水) 21:26
GQ JAPAN

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