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繁盛する店舗では「二番目に高いラーメン」が超人気なワケ

2019/11/13(水) 10:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

「工場系」スープがけっして邪道ではない理由

それでは、味を安定させるにはどうすればよいのでしょうか。

味が不安定なお店は、すべての調理を店内で行っているお店です。

この場合、味を安定させるのは非常に難しいのです。なにしろ仕入れた素材が必ず一定の品質を保てるとは限りません。

たとえば豚の骨を使っている場合でも、その豚が何を食べていたのかによって味が変わってしまいます。それほど豚骨スープの味を安定させるのは難しい。まだ、鶏ガラのほうが味がぶれにくいと言えますが、それでも常に安定した味を出し続けることは難しいのです。

また、作り始めて間もないときのスープの味を、営業時間中一定に保つことも難しいのです。

ですから、ラーメンマニアと呼ばれるような人たちは、開店直後のスープがその店の最高のコンディションであることを狙って食べに来ます。彼らは開店してから時間が経つほどにスープの味が劣化していくことを知っているためです。

また、あるラーメン店などは、スープが理想的な味に仕上がったときしか開店しません。スープの出来が悪いとお店を開かない方針なのです。それほど毎日同じ味を出すのは難しいということです。

ところが、私がプロデュースしているラーメン店の味は常に安定しています。

それは、スープや麺を工場で作っているためです。

実はラーメンオタクと呼ばれるような人たちからすると、私のようにスープや麺を工場で作らせているのは「工場系」で邪道だと捉えられていました。しかし、大多数のお客さまは、スープや麺がどこで作られていようと気にしません。それよりも味が安定していることのほうを重視します。

大多数のお客さまを味方に付けることが大切です。その結果、私がプロデュースしているお店は、「食べログ」1位やランクイン常連になっているのです。

7、8年前のことですが、工場で安定した品質のスープと麺を作って、お店に配給する方式を採用したのは、私だけでした。

ある人気ラーメン店では、お店が増え始めると、均一の安定したスープを作れなくなってきました。各店舗でスープを作っていた方式をやめて、工場でスープを作る方式に変えていきましたが、面白いのは、この人気ラーメン店が工場でスープを作る方式を採用した途端に、ラーメンオタクたちが「工場系」を批判しなくなったことです。結局、工場系のほうが常に安定しておいしいことを認めざるを得なくなったのでしょう。

藏本 猛Jr

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最終更新:2019/11/13(水) 10:00
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