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「先生」という病~教師、弁護士、地域の名士たちが加害者になる理由

11/13(水) 7:01配信

現代ビジネス

教師が犯罪者になるまで

 神戸市須磨区の小学校で起きた教員間いじめ事件。後輩教員を羽交い絞めにし、無理やり激辛カレーを口に入れ、笑いものにしている動画は、日本中に衝撃を与えた。

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 動画の行為に止まらず、日常的に行われていた暴言、セクシュアル・ハラスメントなど、加害教師たちによる加害行為が次々と明らかとなり、教育現場への不信は募るばかりである。

 筆者は、加害者家族支援を通してさまざまな事件の背景を見てきたが、加害者が学校教員を始め、大学教授、医師や弁護士、慈善活動家など、社会的信頼が高く「先生」と呼ばれる地位にあるケースは決して珍しくはない。

 中学校の教師をしていた相原聡さん(仮名・30代)は、未成年者との性行為により逮捕され、懲戒免職となった。

 「学校は社会からの期待と信頼を裏切って申し訳なかったと謝罪していましたが、そもそも教師に対する社会からの信頼なんてあったのでしょうか。生徒からも保護者からも尊敬されていると感じたことはないし、同僚で尊敬できる教師もいませんでした……」

 相原さんは、希望に燃えて教師の職に就いたが、実際の教育現場では失望ばかりだった。相原さんが勤めていた学校は地域でも「荒れている」と評判で、生徒たちは校則も守らず、挨拶もしないような学校だった。学校側は事なかれ主義で、教師たちは、保護者からの不条理なクレームや生徒からの暴言に対してもただ受け流すようにと言われるだけだった。

 生徒と友達感覚で付き合う教師は、生徒たちに慕われたが、相原さんの教師像とは正反対だった。相原さんは職場に馴染めず、問題をすべて一人で抱え込み孤立していた。不眠や食欲不振に悩まされるようになり精神科にも通ったが、悩みが解決することはなかった。

 その頃、教え子だった卒業生が相原さんを訪ねて来ることがあった。相原さんは、彼女から度々相談を受けるうちに特別な感情を抱くようになった。彼女は、学校の事情をよくわかっており、相原さんの悩みをすぐ理解してくれたからだ。その後、学校の外でもふたりで会うようになり、性的関係を持つに至った。

 「彼女だけは全てを受け入れてくれるだろうと、完全に依存してしまっていました……」

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最終更新:11/13(水) 7:01
現代ビジネス

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