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「仕事人」する50代女性に「組織人」オジサンが学ぶもの

11/13(水) 9:00配信

日経ビジネス

 「自分はもっとやりたいし、まだまだできる。というか経験を積んできた今の自分だからこそ、やるべき仕事だと思ってる。なのに若手にやらせたいからサポートに回ってくれみたいな。50代になると会社って、もはやキャリアアップする場所じゃなくて、後始末とかゴミ拾いとかをさせられる場所なんだなあってつくづく思います」

【写真】働く女性の向上心は50代で再び強くなる。

 一年半前にインタビューでこう話した女性(当時53歳)は、その後異動願を出し続けた。理由は実にシンプル。「何かアクションを起こしてないとモチベーションが保てなかった」からだそうだ。希望先は、海外出張の多い花形の部署で社外との交渉がメインだった。

 そんな彼女から、先週届いた一通のメールが実に切なく、面白く、それでいて女性ならではのたくましさを痛感させられるものだったので取り上げてみようと思う。

 おいおい! 女性ならでは? いつも男も女も関係ない、違いはないって言ってるじゃないかって? はい、その通りです。正確に言うと、性差ではなく経験による違いです。

 というわけで、まずメール内容を抜粋したものからお読みください(本人から許諾済み)。

●長年のあこがれの部署へ“玉突き”で異動

 「今年の春、辞令が出たときには、本当に驚きました。だって、ダメ元で出し続けた異動願です。仕事はきちんとやりたいし、続けたい。でも、自分のやりたいことができないジレンマを抱え、不機嫌に仕事をするのは嫌でした。なので自分の意見を言い続けないといけないと思い、入社当時から行きたかった部署に異動願を出し続けていたんです。

 ところが突然の辞令です。え? 私? 私でいいの?って感じでした。といっても、私が選ばれたというわけではなく、いわゆる玉突き人事です。人事って本当に適当だなあってつくづく思います。

 上司と前任者は同期だったので、異動させたかったけどできないという状況が続いていました。

 そんな折も折、前任者が飲み屋でトラブルに巻き込まれて、会社にも報告が入るなど結構な大ごとになった。異動させる口実ができたので、上司は即異動させたんですが、引っ張ってこようと思っていた社員が希望退職してしまったんです。

 それで巡り巡って、私に白羽の矢が立った。異動先は私が入社したときに行きたかったけど行かせてもらえなかった部署です。それが55歳で行くことになった。これまでのキャリアが生かせるとは到底思えない部署の責任あるポジションに、突然行くことになってしまったんです。

 なのでものすごいプレッシャーでした。自分で希望していただけに責任も感じました。

 でも、実際やってみると自分が経験したことが生かされた。無駄なことって一つもないんですよね。だんだんと自信もついて来たし、まだまだできる、もっとやりたいことがある、と気分は最高潮。自分がこの会社でやりたいと思っていたことができるポジションにこの年で配属されたことに喜びを感じていました。

 ところが実は私、がんが見つかってしまったんです」

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最終更新:11/13(水) 9:00
日経ビジネス

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