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あらためて『ドクターX』で感じさせられる女優・米倉涼子の凄み

11/14(木) 11:02配信

FRIDAY

熾烈なバトルを繰り広げているのが、日本テレビとテレビ朝日の「年間視聴率三冠王」争いだ。

米倉涼子 オフにお買い物 ほぼスッピンでもオーラ抜群!

特に開局60周年を”三冠王”で飾りたいテレビ朝日は、一年間放送されている『科捜研の女』に加えて、『相棒』、そして『ドクターX~外科医・大門未知子~』とヒット番組を投入。「年間視聴率三冠王」奪取に向けて、なりふり構わぬ戦いを挑んでいる。

その中でも、『ドクターX』は何もかも桁外れだ。

「一説によると主演する米倉涼子のギャラは1話500万円と言われ、制作協力費を合わせると1話につき1000万円が所属事務所に支払われているとのことです。さらに西田敏行をはじめ東帝大学病院の”御意軍団”や、今回から加わった市村正親、ユースケ・サンタマリアといったレギュラー陣などのギャラを含めると、制作費は1話1億円をくだらないとも言われています」(制作会社プロデューサー)

その甲斐あってか、平均視聴率は初回20.3%(秋ドラマ民放連ドラトップ)、第2話19. 0%、第3話18.1%、第4話17.8%と高視聴率をキープ。もはや『ドクターX』は、”現代の水戸黄門”ではないかという声も上がっている。

しかし第6シリーズともなると、視聴者を飽きさせないためには、常に”進化”が求められる。前出の制作会社プロデューサーは、番組を続けることの苦しさについてこう話す。

「『ドクターX』を第1シリーズから手掛けて来た内山聖子ゼネラルプロデューサーは、第5シリーズの放送中、インタビューに答え『勢いに乗っていける時期と、じっくりやらなければいけない時があった。勢いだけでノリノリで行けるわけではない』『今シーズンは立ち上がりからきつかった』と、長寿番組の苦しい胸の内を明かしています」

特に第5シリーズは、今までタッグを組んで来た脚本家・中園ミホの降板などもあり、シナリオにも変化が。その結果、なんでも治せる天才医師と思われていた大門未知子の”揺れる心の奥に秘めた思い”を描くことに成功。視聴者からも共感を得ている。

さらに”ゆとり世代”の若手医師も登場。血縁をめぐる人間関係もドラマに盛り込まれるようになると1話完結ではなく連続ドラマとしても楽しめることから、30代をはじめ若年層の視聴者も獲得。4シリーズ連続して平均視聴率20%越えを記録する快挙を成し遂げた。

そもそも「ドクターX」は、どういった経緯から生まれたのか。

「閉塞感漂う中、コンプライアンスやルールに縛られている世の中に風穴を開けたいという思いから、従来の患者に寄り添う”良い医者”のイメージを払拭。医学の修行もどこでしたのかわからない野性味溢れるフリーランスの医師・大門未知子は誕生しました」(ワイドショー関係者)

その姿は、人に見えないところでたゆまぬ努力を積み重ねて来た米倉を彷彿とさせる。内山Pも「大門未知子は、米倉涼子以外、誰も演じられない」と断言している。

橋田賞や向田邦子賞など、シリーズ化が進むにつれ、『ドクターX』は数々の栄冠も手にした。しかし、その影で米倉自身は悩んでいたと、前出のワイドショー関係者は明かす。

「役のイメージがつきすぎると、そこから抜け出せなくなる。だから、キムタクもドラマの続編を嫌がって来ました。視聴率が獲れる内に新しいものに挑戦したいと考えるのは、米倉だけではありません。マンネリ化して発想が錆つき、想像力の翼が折れ、飛べなくなる前に『ドクターX』は、第3シリーズをもって終了する予定だったと言われています」

‘14年に放送された第3シリーズは全話平均視聴率22.9%、最終回で自己最高となる27.4%を叩き出し、全ドラマの頂点に立った。米倉自身も「本当にこれで終わり」とコメントするほど、この時達成感に満ちていた。

「その直後、‘14年12月26日に米倉は2歳年下の会社経営者の男性と結婚。公私ともに幸せの絶頂にありましたが、翌年3月別居が発覚。様々な憶測が飛び交う中、『ドクターX』‘16年夏のスペシャルが発表されるや、世の中は”離婚問題”など忘れ、”大門未知子の復活”に狂喜乱舞しました」(夕刊紙デスク)

共演を切望していたビートたけしの出演も実現。米倉自身のモチベーションもMAXに達したのか、当時公式HPには「今回の台本を読んで『なるほど! 未知子に終わりはないんだな』って実感しました」とコメント。結果は、平均視聴率22. 0%。内山Pも取材に答える形で「自分たちが続ける自信がないって逃げるのもいかがなものか」「どうやって続けていくのか、そこから模索し始めました」と、このスペシャルが大きな分岐点になっていたことを明かしている。

まさに米倉涼子にとって『ドクターX』は、女優としてはもちろん、一人の女性としてもプライドと自信を取り戻した特別なドラマ。今年女優20周年を迎え、念願だったミュージカル『CICAGO』で三度ブロードウェイに立った今も、あの時の喜びは忘れられないのではないだろうか。

文:島右近(放送作家・映像プロデューサー)
神奈川県出身。バラエティ、報道、スポーツ番組など幅広いジャンルで番組制作に携わる。女子アナ、アイドル、テレビ業界系の書籍も企画出版、多数。ドキュメンタリー番組に携わるうちに歴史に興味を抱き、近年『家康は関ヶ原で死んでいた』(竹書房新社)を上梓

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最終更新:11/14(木) 11:02
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