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鈴木大地、福田秀平、美馬学に最もフィットするチームは? FA市場は最終局面。

11/14(木) 11:11配信

THE DIGEST

 育成か補強か。

 日本シリーズで1勝もできなかった巨人はその狭間で揺れたに違いない。岡本和真や小林誠司、古くさかのぼれば坂本勇人まで、しっかり育成した生え抜きがチームの骨格にいる。巨人は、育成がどれほど大事であるかを重々理解しているチームの一つだろう。

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 しかし、補強とのバランスも大切だ。

 今年の日本シリーズで巨人はソフトバンクに屈辱的な敗北を喫した。エース菅野智之の体調が万全ではなかったこと、坂本、丸佳浩が完全に封じられたことが要因に挙げられる。また、4試合を通して分かったのは、ソフトバンクとの選手層の違いだ。
 1番から5番打者くらいまでは巨人打線も決して引けを取らなかったが、それ以降に大きな差があった。若手が取っ替え引っ替え起用された二塁、三塁にとりわけ穴を感じた。

 もちろん、山本泰寛や田中俊太が貴重な経験を踏んだのは事実だ。同時に、日本一が常に至上命題であるチームは補強を進めなければならないという思いもチラついたはずだ。

 今年のオフ市場は、昨年の丸のような大物はいないものの、必ず戦力になるであろう「実力者」が複数いる。その動向が気になるところだが、注目しなければいけないのは、それぞれの選手がどの球団にいけば、もっとも戦力となりやすいかだ。

 以前は、同じリーグのライバル球団から選手を獲得することで、相手の戦力ダウンを狙うような補強も少なくはなかった。日本のFA制度が抱える問題の一つではあるが、議論されなければならないのは、どの球団が最もそれぞれの選手を必要としているかだ。

 千葉ロッテの顔として、キャプテンとして、あるいは内野をどこでもこなせるユーティリティ・プレーヤーとして鈴木大地を評価する声は多い。残留を望む古巣のロッテ以外に巨人、楽天が手を挙げたと伝えられている。

 果たして、最も鈴木が生き、チームも生きるチームはどこだろう。
 

 それは、巨人という答えになりそうだ。

 まず、楽天は右投げ左打ちの野手が多すぎる。茂木栄五郎、銀次、辰巳涼介といて、今年のドラフトでは即戦力の野手を獲得した。嶋基宏がチームを去った今、リーダーが必要だという事情は分かるが、銀次で十分に事足りる。

 一方、古巣のロッテは、今季の序盤の起用の仕方を見れば一目瞭然だろう。もともと、今シーズン当初の彼に約束の場所はなかった。本人の頑張りと、昨季は4番を務め上げた井上晴哉などの不調から出場機会を得たが、鈴木が一塁や外野を守って、その個性が生きてきたとは言い難い。

 セカンドには中村奨吾が君臨して、サードにはレアード、さらに安田尚憲も控える。チームリーダーであり、グッズ収入も多いから残したいという理由は成立するが、果たして、本人がそれだけで満足できるとも言えないだろう。
 
 ソフトバンクからFA宣言した福田秀平に対する人気も上がっている。

 福田は2006年の高校生ドラフト1位指名でプロ入りした。同期に坂本、田中将大(ヤンキース)や前田健太(ドジャース)がいる黄金世代の一人だ。しかし、福田のソフトバンクでの活躍は、ジョーカー的な役割がほとんどだった。代走、守備固め。ここ数年は代打も増えたが、控えの1番手に甘んじてきたというのがこれまでの評価だっただろう。

 「俺は、毎日、試合に出ていたいんだ。野球が大好きだから」。そう語っていたのは、13年、楽天の日本一に貢献した元メジャーリーグのスーパースター、アンドリュー・ジョーンズ(AJ)だ。メジャーで名声を上げていたAJが日本に来た理由を聞いた時、彼はそう答えたのだった。

「アメリカでもオファーがなかったわけではない。しかし、代打とか途中出場ばかりで、試合に出る保証はなかった。楽天では、毎試合出場できるという話だった。僕の大好きな野球、まだまだ試合をしたいし、まだ自分でもできると思っている」。

 福田が残留するか、移籍先を求めるかどうかは、この言葉に尽きるだろう。

 おそらく、今年のFAで手を挙げた球団の多くは「レギュラーとして使いたい」と伝えているはずである。

 実働9年の間、福田は「ジョーカー」として生きてきた。だから、おそらく、これまでの立ち位置にも誇りを持ってきたはずだ。決断は、その立ち位置との狭間で揺れることになるだろうが、野球選手としてはAJの一言も大事なのではないかと思う。

 現在、ソフトバンクの他、西武、中日、ロッテ、巨人、楽天の6球団が手を挙げているという。
 

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最終更新:11/15(金) 11:10
THE DIGEST

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