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日本代表、最大の不安は…? 柴崎岳が追い込まれる深刻な立場、苦境を跳ね返さなければ…

11/14(木) 10:32配信

フットボールチャンネル

 日本代表は14日、2022年カタールワールドカップ・アジア2次予選の第4戦でキルギス代表と対戦する。グループリーグ4連勝を狙う森保ジャパンだが、ボランチ陣の状態は不安要素だ。中でもMF柴崎岳の現状は深刻。所属クラブでもここ最近は出場することができておらず、厳しい立場に置かれている。だからこそ、背番号7はこの試合で力を示さなければならない。(取材・文:元川悦子【キルギス】)

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●キルギス戦の予想メンバーは?

 2022年カタールワールドカップ・アジア2次予選の年内ラストマッチとなるキルギス戦がいよいよ14日に迫ってきた。日本代表は前日の夕方、試合会場のキルギス国立競技場で初練習を行ったが、ピッチ状態の悪さは相変わらず。欧州でさまざまな環境を経験している浅野拓磨も「決していいピッチではない」とコメントしていた。

 それに加えて、試合本番では2万3000人の観客席が満員になる見通し。森保ジャパンは10月のタジキスタン戦に続く完全アウェイ状態を強いられることになる。

 キルギスはここまで2勝1敗の勝ち点6。3戦連勝で勝ち点9の日本に続く2位につけている。今回のホームゲームで白星を手にできれば首位浮上も見えてくる。

 基本布陣は4-1-4-1と見られ、最前線のFWルクスがケガとの情報はあるものの、クレスティニン監督は「どんなチームにも弱点はある。そこを使えれば明日はいい試合になると思う」と不敵な笑みを浮かべていた。

 柴崎岳も「この予選で相手はどこもカウンターを狙ってきている」と警戒心を露わにしていた。そんな敵の術中にはまることなく、頭から強度の高い入りをしてキルギスを圧倒すること。それが日本に求められる至上命題と言っていい。

 森保一監督は12日の6対6のゲーム形式で、酒井宏樹、植田直通、吉田麻也、長友佑都の鉄板最終ラインを同じグループに入れており、この4人と権田修一を含めた守備陣は今回も不動と見られる。

 それより前のポジションはやや流動的だが、ボランチは柴崎を軸に遠藤航か山口蛍が組むだろう。攻撃陣は伊東純也、南野拓実、中島翔哉、永井謙佑という10月のモンゴル戦のユニットで行く可能性が高い。大迫勇也や堂安律ら前線の主力が不在でも完ぺきに相手を圧倒するような横綱相撲を、彼らには見せてほしいところだ。

●ボランチ陣の状態は不安。中でも…

 とはいえ、ボランチ陣は状態が不安視される要素が少なくない。遠藤航はシュツットガルトで今月に入ってようやく新天地デビューを果たしたものの、今季出場時間は約5分間にとどまっている。橋本拳人も12日の練習を欠席。今回プレーできる状態とは言い切れない。ワールドカップ過去2大会出場の山口蛍も代表活動は3月以来で少し感覚的な違和感があるかもしれない。そこはやはり心配される点だ。

 そして最も気がかりなのが、大黒柱の柴崎。今季赴いたラコルーニャでは最近3試合出番なしと時間の経過とともに立場が悪化しているからだ。昨季のヘタフェではもっと長期間、試合に出られないことがあったものの、現状が芳しいとは言えないのは確か。本人も代表合流直後にはスピードを上げたランニングに取り組むなど、フィジカルコンディションを少しでも上げようと躍起になっている様子だった。

「ヘタフェにいた時に比べると試合勘がどうこうというタイミングではないし、個人的に影響はないと思っています」と柴崎本人はネガティブな見方を一蹴したが、危機感は強まっているはず。似たような状況に直面している吉田も「チームで出てなくて、こっちでパフォーマンスが悪ければそのまま落ちていく一方になる。僕らは追い込まれている」と厳しい表情で語っていた。

 この苦境をいかにして打開するのか。柴崎には代表2連戦初戦の出来があまりよくないというジンクスもあるだけに、今回のキルギス戦ではより強い自覚を持って、光り輝くパフォーマンスを取り戻す必要がある。

 実際、柴崎のところでしっかりとゲームを作れないと日本はいい戦いができない。卓越した戦術眼とパスセンス、リズムを作る力を森保監督も高く評価しているから、彼を絶対的な軸に据えているのだろう。

 キルギスのクレスティニン監督も背番号7の存在価値の大きさを熟知しているに違いないから、徹底的につぶしに来るはずだ。仮にそこで試合勘の不足や動きの悪さが出てしまったら、日本のインテンシティーは上がらないし、スムーズな攻撃も組み立てられない。本人にはあらゆる努力と工夫を凝らして状態をベストに近いところまで引き上げることを強く求めたい。

●遠藤保仁や長谷部誠らの領域へ

 そのうえで、チームの着実なレベルアップを図ってもらいたい。その重要性は柴崎自身も口にしている部分だ。

「(2次予選は)どういう積み重ね方をしていくかがすごく大事。結果はもちろん、内容や取り組み、プレー自体がどれだけ満足できるものかを突き詰めていく必要があると思っています。前回のタジキスタン戦は苦戦しましたし、結果的には勝ちましたけど、アウェイの地で勝つことは簡単ではない。

 タジキスタン戦では相手が狙っているカウンターのチャンスを与えてしまいましたし、それを1つの課題として今回は修正していきたいと思います」と彼はディテールにこだわりつつ、勝ち点3を取りに行き、最終予選進出につなげていくつもりだ。

 1年半前の2018年ロシアワールドカップでは圧巻のパフォーマンスを示した柴崎も、アジア予選を通しで戦うのは今回が初めて。それだけに未知なる部分も多々あるだろう。クラブでコンスタントに出ていない分、やはり心理的不安も少なからず感じるはずだ。

 そういう困難を乗り越え、日本を力強くけん引してこそ、真の中盤のリーダーになれる。かつての遠藤保仁や長谷部誠は長年にわたってその大仕事を遂行し続けてきた。彼らに肩を並べ、さらに上の領域に到達するためにも、キルギス戦の一挙手一投足を大事にしなければならない。今回の11月シリーズをラコルーニャでの苦境脱出につなげるべく、背番号7にはピッチ上でしっかりと躍動してほしいものだ。

(取材・文:元川悦子【キルギス】)

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最終更新:11/14(木) 10:46
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