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「アンパンチで暴力的に?」のネット騒動と、アンパンマンから学ぶこと|オオカミ少女に気をつけろ! ~欲望と世論とフェイクニュース

11/14(木) 6:00配信

幻冬舎plus

アンパンチが暴力的かどうか…が燃えていた8月

子供に大人気のアニメ『それいけ! アンパンマン』で、ヒーローのアンパンマンが悪役のバイキンマンを「アンパンチ」という技で退治する場面について、「暴力シーンだ」「子どもがアンパンチをまねして暴力的になる」「暴力で物事を解決するのは問題だ」などと言って心配する親がいると聞き、驚いた。

今年8月11日のYahoo!ニュースでは「『アンパンチ』で暴力的に? 心配する親も……メディアの暴力シーンは乳幼児にどう影響?」というタイトルの記事が配信され、専門家の「暴力的になる可能性がある」といったコメントまで掲載されたため、ネット上での論争に発展。そこからワイドショーやラジオ番組などで取り上げられるようになり、コメンテーターやタレント、漫画家などが自身の見解を発言するという広がりを見せた。

『それいけ! アンパンマン』は、保育園や幼稚園に通う年齢の子供たちから根強い人気があり、すでに30年以上の長寿番組となっている。私も当時3歳の息子がテレビの前で正座をして一生懸命見ていた後ろ姿が今も目に焼き付いており、一緒に夢中になって見ていたのでわりと詳しい。

アンパンチとは、バイキンマンが暴れまわるなどの悪さをした時、アンパンマンがこらしめるために繰り出すパンチだ。アンパンチを受けたバイキンマンは、「バイバイキ~ン!」と言いながらくるくると回転して空のかなたへと飛んでゆく。

これが「暴力シーン」? 広い意味ではそういうことになってしまうのかもしれないが、そもそも「いいもん」と「わるもん」が登場する子ども向けのヒーローアニメで、わるもん退治を問題視されたら作品として成り立たないし、悪さをこらしめることと、いきなり理不尽な暴力をふるうのとでは、話も違う。 

もしも子どもがまねをして誰かをケガさせそうな様子があったのなら、その子の親がきちんと教えてやらなければならないのであって、それを「アンパンマンのせいだ」と言うのは、責任のすり替えではないかと思う。

 

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最終更新:11/15(金) 13:05
幻冬舎plus

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