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副業に「飲食店経営」が絶対に無謀すぎる理由

11/14(木) 15:40配信

東洋経済オンライン

会社員の「副業解禁」が進む中、「いったいどんな仕事を副業に選べばいいのだろう?」と悩む人も多いはず。副業に向いている職種と、向いていない職種の違いはなにか?  元マイクロソフト社長にして、書評サイト「HONZ」の代表でもある成毛眞氏の新著『一流になりたければ2駅前で降りなさい』の一部を再構成してお届けする。

 副業としてやるのなら、楽しみと喜びを感じられる「ものづくり系」が私のおすすめだ。副業も楽しみがなければ、ただの苦行にすぎない。

 やってはならないのは、飲食店である。経営するのも、ここで働くのもとてもじゃないがおすすめできない。検討していた人がいるなら、副業プランは速攻で練り直しをしなくてはならない。

■なぜ、飲食店の経営はダメなのか。

 プロ野球選手が現役を引退すると、焼肉屋などの飲食店を経営すること、経営までいかずとも、店長を任されることも多い。これはきっと、現役時代に野球以外の業界で付き合いがあったといえば飲食関係くらいであるがゆえなのだろう。

 また、飲食店経営“くらい”なら自分でもできそうだと、軽く見ているせいもあるのではないか。しかし実際には、飲食業ほど大変な業界もない、と私は思っている。

 まず、プロが多すぎる。チェーン店のアルバイトは別として、飲食業はその道一筋のプロがひしめく世界だ。とくにバーなどはそうで、バーテンダーは若い頃からカクテル作りだけでなく、客との会話、2杯目のすすめ方、泥酔客のあしらい方などを身をもって学んでいる。踏んでいる場数は、われわれが想像するよりはるかに多い。バーでなくともそうである。

 そうした世界へ、ほかの仕事しかしていなかった人がひょいっと入ったところで、絶対にかなうわけがない。やる前から負け戦。そんなものに挑むのはチャレンジャーではなく命知らずだ。

 そして、飲食店は休めない。定休日は設けられるが、それもせいぜい週に1日だ。副業なら週に1日だけ、例えばバーを昼間だけ借りてカレー屋とする「間借りカレー」のようなことができるかもしれないが、しかし、それも気まぐれでは続かない。

 飲食店は、急な用事はもちろんのこと「今日はライブがあるから」「今日は飲みに誘われたから」といった理由で休むことは許されない。わざわざ足を運んだ店が臨時休業をしていたら、それでもう、その客は2度とやってこない。超人気店なら話は別だが、それはほんの一握りだ。飲食店を経営する、自分で店を切り盛りすることには、こうしたリスクがついてまわる。さらに、食材は生鮮食品であることも注意しなくてはならない。

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最終更新:11/14(木) 15:40
東洋経済オンライン

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