ここから本文です

「愛子さまを天皇に」という無責任な“報道”を懸念される天皇陛下と雅子皇后

11/14(木) 5:59配信

デイリー新潮

「大嘗祭」を最後に即位に関する一連の儀式が終わると、「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」(典範特例法)の成立時に附帯決議された「安定的な皇位継承を確保するための諸課題」についての、政府の本格的な検討が始まる。巷では今、「女性の天皇でもいいじゃないか」という感情論が横行し、「上皇さまが愛子さまを天皇にと望んでおられる」とのニセ情報さえ流れている。振り返れば過去には、上皇后美智子さまや皇后雅子さまへのバッシングもあったが、意図的に流された中傷も少なくなかった。こうした軽薄で無責任な“報道”を最も悲しんでいらっしゃるのは、皇統の重みを一身に背負いながら象徴天皇としての務めを始められた天皇陛下であり、陛下を支えるために努力されている皇后の雅子さまである。

「女系天皇は知らない」が「女系天皇に賛成」と世論調査に答えるのはなぜ? 

 マスコミ各社は「令和」になってから、現在の皇室典範では認められていない「女性天皇」あるいは「女系天皇」についての賛否を問う世論調査を頻繁に行っている。

 いずれも、7割から8割が「賛成」と答えているケースが多いのだが、驚いたのはNHKが10月21日に発表した調査である。女性天皇の子どもが皇位を継承する「女系天皇」の賛否を問うたところ71%が「賛成」した。ところが、その「女系天皇の意味を知っているかどうか」を尋ねたのに対し、「良く知っている」と「ある程度知っている」を合わせた回答は42%しかなく、「あまり知らない」「全く知らない」が合わせて52%だったという事実だ。「知っている人」が42%しかいないのに、71%がこれに賛成しているのだ。一体これは何を意味しているのだろうか。「女系天皇」の意味や「女性天皇」との違いをわからないまま、ムードに流されて何となく「賛成」と答えているということではないのか。

 産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)が一足早く今年5月13日に発表した合同世論調査でも、同じような傾向が見られた。女系天皇について64・2%が「賛成」と答えたのだが、「女性天皇と女系天皇の違い」について尋ねると、次のような結果が出た。「よく理解している」が12・4%、「ある程度理解している」が35・3%で、両者を合わせると47・7%だった。これに対し、「あまり理解していない」は32・2%、「全く理解していない」は15・7%で、合わせると47・9%もいたのだ。理解していないのに賛成するという矛盾である。理解していない人が約半数というのも驚きだが、筆者が注目したいのは「全く理解していない」と答えた15・7%の人についてである。おそらく、「女系」が全くわからないのだから、「男系」についてもわかっていないであろうと推測されるのである。

 世論調査を否定するつもりも絶対視するつもりもないが、他の新聞やテレビ、通信社も、こうした難しい問題については単に賛否を問うだけではなく、一定の理解度を尋ねてみる必要があるのではないかと思う。

1/5ページ

最終更新:11/14(木) 8:45
デイリー新潮

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo!ニュースからのお知らせ