ここから本文です

「令和&さよなら平成」経済効果は絶大 海外旅行者は過去最多

11/14(木) 6:00配信

日経クロストレンド

※日経トレンディ 2019年12月号の記事を再構成

 日経トレンディと日経クロストレンドが発表した「2019年ヒット商品ベスト30」5位に「令和&さよなら平成」が選ばれた。202年ぶりの譲位による改元で、列島が高揚。10連休中の旅行者数は2467万人と過去最高を記録し、元号グッズも多数売れた。

【関連画像】ビバリーの平成と令和のクリアファイルは計25万枚売れた

●10連休で海外旅行者は過去最多に 202年ぶり譲位で祝賀ムード一色

 2019年5月、202年ぶりの譲位によって、新たな「令和」時代が幕を開けた。「昭和から平成」のときとは異なり、天皇陛下がご健在なうちに代替わりが完了。国中が高揚感に包まれ、消費を大きく後押しした。

 最もインパクトが大きかったのは旅行業界だ。「天皇の即位の日」(5月1日)が19年限定の祝日になり、空前の「10連休」が出現。JTBの「ゴールデンウィークの旅行動向」の推計によれば、期間中の旅行者数は2467万人で過去最多を記録。特に海外旅行は前年より6.9%も増え、総消費額は1兆610億円に達した。

 1月ごろから、平成を惜しむ声とともに「平成グッズ」の販売が増え、改元に先駆けて4月1日に新元号が発表されると、瞬く間に様々な「令和グッズ」が登場。元号は商標登録できないため、誰もが自由に商品を開発できる。第一生命経済研究所の調べによれば、ネットで確認できるだけで600点以上のグッズが1週間で発売された。「平成」「令和」のクリアファイルが共に売れるなど、意外なヒット商品も多数誕生。同研究所首席エコノミストの熊野英生氏は、「平成改元のときには無かったネットの力で、様々な令和グッズが有名になり、それに触発されて関連商品を企画するという連鎖が起こった」と分析する。

 また、「令和」の典拠である「万葉集」の売れ行きも爆発。KADOKAWAでは、古典文学としては異例となる、計11万部の万葉集関連書籍が4月以降に売れた。また、典拠となる和歌が詠まれた福岡県太宰府市の観光客は例年の約100倍に増加。同市だけで約10億円の経済効果があったという。

 さらに目立ったのは「コト消費」だ。4月30日の「平成最後の日」には、東京スカイツリーや六本木ヒルズ、グランフロント大阪など、各地でカウントダウンイベントが開催され、5月4日の一般参賀には14万人以上が新天皇の即位を祝った。令和初月となる5月には、新たな人生の門出を令和のスタートと重ねたいという記念日効果で、前年の約2倍となる9万3128件の婚姻届があった。また全国の神社では、令和元年の日付が入った御朱印を手にしようと、多くの参拝者が長蛇の列を作った。

 この他にも、この1年にはあらゆるイベントが「平成最後」「令和初」と銘打たれ、特別感に拍車をかけた。「この高揚感がラグビーや五輪のチケット販売の好調さにもつながった」(熊野氏)とみる識者は多い。新時代は祝賀ムードと共に最高の滑り出しを見せた。

最終更新:11/14(木) 15:32
日経クロストレンド

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事