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もう生活保護しか…夫の死後「10年」で家も収入も失ったワケ

11/15(金) 9:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

相続対策で最大の問題となる「不動産」。もちろん、現金とは違い「皆で割る」ということができませんから、売ってお金にするか、誰かが引き継ぐか、資産承継の方法は限られてきます。老後に悲惨な思いをしないためにも、購入時点での長期的な計画を怠ってはなりません。本記事では、「地域密着」型不動産仲介業を展開している株式会社小出不動産の徳島雅治氏が、住宅購入の悲惨な例を解説します。

年収800万円で家を買えばいずれ資金がショートする

《ケース1》

先日、お子さんを産んだばかりの奥さんが会社を訪れ、私が対応しました。話を聞くと、子供も産まれ、夫も安定した仕事についているからそろそろ家を購入しようかということになり、何軒かのお店を回って最後にうちに来られたそうです。

ところが、私はその場で即、「もう何年かしてから購入されたほうが良いと思いますよ」とアドバイスしました。会社の若手社員は、その話を聞いて「買おうと思っているのなら、売ればよかったのでは」という意見を言っていたのですが、それではまだ目先だけしか見ていません。

実は夫の年収は800万円ほどで、自己資金は200万円用意しているとのことでした。ほかの不動産屋では自己資金がなくても買えると言われたそうですが、現在の資金状況では、いずれショートしてしまうのは明らかです。

これでもし親の資金援助があれば別ですが、どうもそうではない様子でした。安定した企業とはいえ何が起きるかもわかりませんし、もう数年貯蓄すれば、十分に頭金となる資金が貯まります。また勤続年数が長くなるほど年収が上がる可能性があり、銀行の返済に関する信頼度が高まるので融資をしてもらいやすくなります。

もしこれで目先を変えて自己資金に見合った中古のマンションを購入したとしても、マンションの費用だけでなく仲介手数料や取得税、その他諸経費がいろいろとかかります。しかも中古だけに、そのマンションを売っても、現在より高く売れる見込みはありません。

資金繰りが苦しくなって売ろうとしても、劣化しているため安く買い叩かれ、結局赤字が残るだけです。まだ夫も20代半ばということでとても若い夫婦でしたから、焦って今飛びつくより、数年待って自己資金も貯まり、余裕ができてからあらためて自宅を購入することを検討しても遅くはありません。このような理由から、私はあえて購入を勧めませんでした。奥さんも納得してくれたようです。

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最終更新:11/15(金) 9:00
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