ここから本文です

死ぬまで拘束…日本人が知らない「乳牛の残酷生涯」

11/16(土) 11:01配信

現代ビジネス

ある乳牛の生涯

 チーズ、ヨーグルト、牛乳――それらの原料を作っている乳牛たちの生涯を知っているだろうか。

【写真】衝撃…女性に大人気「フクロウカフェ」のあぶない実態

 ある農場にいた乳牛のアカネ(仮称)が今年死亡したので、その生涯を紹介したい。

 アカネは10年前に生まれ、2ヵ月後に、殺されるまで過ごすことになる酪農場に売られてきた。

 その農場で彼女は短いロープで拘束された。硬いコンクリートに薄い不潔なマットが敷いてある床の上で、長い時間ただ立ち尽くし、同じ場所に寝そべり、何度も寝返りをうち、また立つ、ということをずっと繰り返す。

 後ろに下がるとそこには糞尿を流す側溝があり、足を取られる。前には木の棒があって餌を食べるために頭を出すのがやっと。横にも木の棒があって、隣の牛が居て、ほとんど身動きは取れない。

 彼女の足は、硬い床の上で次第に摩耗し、関節部分の毛が禿げ、切り傷ができ、血が出て、肉が見えるようになった。

 そこを時折カラスが突く。傷口に糞が入り、細菌に感染し、ハエがたかり、痛みが強くなり、次第に細胞が壊死し、その傷口はぽっかりと穴のようになる。

 傷口の大きさは直径18cm。その関節の上に、700キログラムの体重をかけて寝起きしなくてはらないため、アカネはほとんどの時間を立って過ごしていた。

 穴の空いた関節をかばっているうちに、もう一方の足にも炎症が起き、昨年になって同じように穴が開いた。それでも、治療は行われず、お乳を搾り取られ続けた。

 アカネはほぼ毎年人工授精させられ、何度も子供を生んだけど、ただの一度も、子供をなめたことも、子供にお乳を飲ませたことも、触れ合ったこともない。

 そして、生まれてから9年8ヵ月後、50キロ離れた屠殺場に送られ、肉のために屠殺された。9年6ヵ月間、同じ場所に立ち続け、同じ場所で眠り続け、乳を搾り取られ続けた。それがあかねの生涯だ。

 アカネの牛乳を、8年間あなたが飲み、そして、アカネの肉を、今年、あなたが食べたかもしれない。

1/4ページ

最終更新:11/16(土) 11:01
現代ビジネス

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事