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子供のヤケド治療で地獄をみる家族が持つ疑念

11/16(土) 5:55配信

東洋経済オンライン

『傷はぜったい消毒するな』『炭水化物が人類を滅ぼす』の著書で知られる医師・夏井睦氏の最新刊『患者よ、医者から逃げろ その手術、本当に必要ですか?』ではキズや熱傷(ヤケド)の湿潤療法について、患者の治癒過程が写真や証言とともに語られています。本記事では、「プロローグ もしもヤケドで大病院に運ばれたら…」を抜粋のうえ、紹介します。

■もしもヤケドで大病院に運ばれたら

 もしも、あなたのお子さんが熱いスープやラーメンをひっくり返してヤケドをしたらどうなるだろうか。

 ヤケドしたお子さんは、痛みと熱さのために半狂乱になって泣き叫び、あなたは冷やしながら119番に電話をして救急車を呼ぶしかない。

 幸い救急車はすぐに来てくれたが、ヤケドの範囲を見た救急隊員は、高度なヤケド治療ができる病院に搬送する必要ありと判断し、大学病院か救急救命センターのある総合病院に運ばれる。医師たちはお子さんの手足に点滴を入れ、患部を軟膏を塗ったガーゼで覆ってくれ、入院が必要と説明する。大きな病院に運ばれてよかった、大学病院なら安心、とあなたは安堵するだろう。

 だが、毎日の処置のたびに子どもは狂ったように泣きわめき、医者と看護師が数人がかりで押さえつけなければいけないほど大暴れする。ガーゼを剥がすたびに出血し、薬をスプレーされるたびにそれまで聞いたことがない恐ろしい悲鳴を上げている。その様子を見てあなたは思わず悲鳴を上げてしまう。すると医者は、「お母さんに騒がれると治療できないので、処置のときはお母さんは部屋の外で待っていてください」と体よく追い出される。

 病室に戻った子どもは元気がなく、食欲も落ちてしまった。何かに怯えているのか母親のそばから離れず、医者や看護師の白衣を見るたびに怖がって泣いている。

 医者は入院当日には「軽い2度熱傷なので1週間くらいで退院できるでしょう」と言っていたのに、数日後には「細菌感染したために傷が深くなっています。もう少し入院が必要です」と説明し、その数日後には「深い熱傷です」と説明は二転三転していく。

 そして10日目ごろ、突然、次のような説明がある。

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最終更新:11/16(土) 5:55
東洋経済オンライン

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