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仕事中にゲームでクビの社員「解雇無効と賃金支払い」を求める

11/17(日) 9:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

少子高齢化が進み、人手不足が深刻化するばかりの昨今。この空前の売り手市場に、企業は現社員の囲い込みに必死だが、なかには抱えていたくないような問題社員も。職場で問題児となっている問題社員を解雇したい場合、どういった対応が正解なのだろうか。本記事では、勤務態度に問題がある社員を解雇した事例を紹介する。

勤務中にゲームや旅行の手配をする社員を解雇したが…

依頼者となる会社は、上場を目指しており、即戦力となる人材の採用に尽力していました。そこで採用面接に来たAは、理化学機器を製造する会社に勤務しており、同社の株式を上場させるべく管理部長を務めたという経験がありました。会社側は、Aのその経験を買い、採用を決めたのです。

しかし採用後、Aには会社側が考えてほどのスキルがないことが判明しました。さらに、勤務時間中にゲームや私的な旅行の手配をしたり、転職活動を行っていたり、また、業務用パソコンに私的なデータを大量に保存していることが判明したため、会社側はAを解雇しました。

その後、Aは、解雇無効と毎月の賃金の支払いを求めて労働審判申立を行い、私たちは、会社側の代理人となりました。

労働審判制度とは、労働審判官(裁判官)と労働関係の専門家である労働審判員2名で組織された労働審判委員会が、個別労働紛争を原則3回以内の期日で審理し、適宜調停を試み、調停がまとまらなければ、事案の実情に応じた柔軟な解決を図るための判断(労働審判)を行うという紛争解決制度です。平成18年4月から始まった比較的新しい制度ですが、実務的には非常に多く使われており、労働審判の申立をきっかけとして解決する労働問題は多数に及びます。

労働審判手続きは、おおむね以下のような流れで行われます。

(1)トラブル発生

(例えば、解雇や給料・退職金の支払いなどに関するもの)

(2)地方裁判所に申立て

権利・利益に関わる労働問題であれば、権利・利益の大小関わらず労働審判を申し立てることができます。

(3)期日における審理

事実関係や法律論に関する双方の言い分を聞いて、争いになっている点を整理し、必要に応じて証拠調べを行います。話し合いによる解決の見込みがあれば、いつでも調停の試みがなされ、話し合いで解決することも多いです。

(4)労働審判

(5)労働審判に異議がなければ確定する

異議を申し立てた場合には、労働審判は失効し、訴訟手続に移行します。

裁判所を利用する手続きですが、通常の民事裁判とは異なり、簡易・迅速・柔軟な解決を目指すものとして、調停の要素を持っています。

特徴としては、以下の点が挙げられます。

●原則として申立から40日以内に第1回期日が開かれる

●3回以内に終結する (労働問題の民事訴訟になると1年程度の期間を要し、労力を必要としますが、労働審判の審理に要する期間は平均で約2ヵ月半です)

●紛争に応じた柔軟な解決が図れる

●確定した労働審判や成立した調停の内容は、裁判上の和解と同じ効力があり、強制執行を申し立てることも可能である

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最終更新:11/17(日) 9:00
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