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安定のバランス型投信 相場や年齢で配分調整

11/18(月) 7:47配信

NIKKEI STYLE

世界の様々な資産に分散投資するバランス型投資信託に個人マネーが集まっている。残高は9月末に初めて10兆円を突破。分散効果でリスクを抑えられるため長期投資に向くとされ、通常の積み立て投資にくわえ勤務先の確定拠出年金(DC)を通じた購入も増えている。商品ごとの特徴や選び方を点検してみた。
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バランス型投信は国内外の株式や債券、不動産投資信託(REIT)などに幅広く投資する。異なる値動きをする資産を組み合わせることで全体の価格変動リスクを抑え、安定したリターンを目指すのが特徴だ。
人気は統計に表れている(図A)。投資信託協会によると、バランス型投信の純資産残高は9月末で10兆2542億円と3月末に比べて約9000億円増えた。5年半前の2013年末に比べると2倍近くの規模に拡大している。

■企業年金で選択

若年層を中心に毎月の定額購入の対象として人気が高まったほか、積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)など、投資優遇制度の整備が資金流入を後押ししている。
18年5月に施行された改正確定拠出年金法は、DC向け運用の品ぞろえに元本確保型商品を含める義務をなくし、「リスク・リターンの異なる3本以上35本以下」に改めた。さらに一定期間たっても商品を決めない人の掛け金を回す「初期設定(デフォルト)商品」に投信を選びやすくした。

制度改正を受けて大企業などの間で預金などに偏りがちだった品ぞろえを見直し、投信を重視する流れが広がる。中でも株式型の投信などよりリスクを抑えたバランス型を選ぶ例が目立つ。日立製作所は今年4月から初期設定商品にバランス型を選定。今年に入り約4万人の社員が確定給付年金から確定拠出へ移行したパナソニックの場合、運用商品17本のうち4本をバランス型投信にした。
バランス型投信にもいくつか種類がある(表B)。これまで資産ごとの配分比率を原則固定するタイプが一般的だった。最近は相場の局面に応じて配分比率などを変える商品が増えてきた。株安時に株式資産を減らしたり、円高局面で為替ヘッジを増やしたりする。従来タイプよりさらに守りの運用を意識。基準価格の変動を一定範囲に抑えることを目標とし、リスクコントロール型ともいう。

アセットマネジメントOneが運用する「投資のソムリエ」は8種類の資産の比率を毎日精査。18年10月の相場急落時には一時、現金比率を2割程度まで高めた。「コツコツ資産を増やすことで安心して長期保有してもらえるファンドを目指している」(得能達ファンドマネジャー)という。
「東京海上・円資産バランスファンド(毎月決算型)」は国外資産を含まずに運用。価格変動のブレ幅を示すリスクを年3%以内に抑えるのが目標だ。12年の設定後、リタイア世代や投資初心者の資金を集め、純資産は7000億円弱とバランス型で国内最大だ。

投資家の年齢に応じて資産比率を調整する「ターゲットイヤー型」も増えている。運用の初期には外国株式など高リスク資産の比率を高め、資産積み上げを目指す。運用を終える年齢が近づくと国内債券などの割合を高めて資産目減りを抑える。定年退職に向けた資産形成を意識した商品だ。

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最終更新:11/18(月) 7:47
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