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「にわかファン」どころか選手ですら知らない、もう一つのラグビーとは?〈AERA〉

11/19(火) 17:00配信

AERA dot.

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 楕円のボールを持って突破を図るフォワードにタックルが決まる。攻撃側と守備側それぞれが入り乱れて密集戦……と思いきや、すぐに立ち上がり、倒れた地点からバックパスでプレーが再開された。ラグビー日本代表“サムライズ”の練習風景だ。

■休業補償を求めて分離

 実は、ラグビーと呼ばれるスポーツは複数ある。ひとつは、先日ワールドカップ(W杯)が終了した日本でもよく知られるラグビー。これは「ラグビーユニオン」と呼ばれる。そのユニオンと世界で人気を二分するのが「ラグビーリーグ」で、サムライズはこの日本代表だ。ラグビーリーグは19世紀末期、働きながらプレーする選手への休業補償などを求めるチームがユニオンから分離して発足した。当初は同じルールだったが、ラックやモールなどが廃止され、スクラムも簡素化を図るなど独自のルール改正が進んだ。日本ラグビーリーグ協会の小西周(あまね)代表理事はこう説明する。

「休業補償などの選手待遇を改善するには、観客を入れて収入を得る必要がありました。そのために、わかりやすくスピーディーな展開になるようルール改正が進んだのです」

 ユニオンは、W杯で人気が高まったとはいえ、初心者には「いま何をしているか」わかりづらいプレーが少なくない。一方、リーグではタックルが決まるとそこでリスタートとなり、密集戦が起こらない。攻撃側が6度のアタック以内で得点できなければ、相手ボールに。つまり、守備側は6度タックルを決めるとボールを奪い返すことができる。ボールの位置が常に把握でき、展開がわかりやすい。

 ラグビーリーグは現在、欧州や南太平洋の国々で広くプレーされ、W杯も開かれる。オーストラリアはユニオンの強豪国としても知られるが、国内ではリーグの方が人気スポーツだ。選手の転向も珍しくなく、ユニオン日本代表のウィリアム・トゥポウ選手は、リーグのトンガ代表に選出された経歴も持つ。

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最終更新:11/19(火) 19:18
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