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相手の取引銀行をおさえる…「金を残す離婚」のための準備

11/18(月) 12:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

離婚トラブルにお金はつきものです。特に財産分与では、一方が不利益を被るケースが後を絶ちません。今回は離婚を検討している方が、財産分与で損をしないために、日ごろからできる対策について紹介します。※本連載は、弁護士の稲葉治久氏の著書『男はこうしてバカを見る 男女トラブルの法律学』(幻冬舎MC)の内容を一部抜粋・改編し、よくある男女トラブルと、それに適切に対応するための法的知識をわかりやすく解説していきます。

解決金を渡して「離婚してもらう」方法もある

妻が離婚に同意してくれない、裁判でも離婚を認めてもらえない──。それでも、どうしても、是が非にでも別れたい場合には、お金で解決するという方法も考えられます。つまり、離婚に合意してくれることを条件に、“解決金”として相応の金銭を妻に対して支払うのです。

離婚の話が出るような状況なのですから、そもそも夫婦の関係は基本的に険悪になっているはずです。にもかかわらず離婚に反対しているのは、結婚への執着心や単に現状が変わることへの抵抗感などがあるからなのでしょう。

そうした思いや感情は、離婚の話し合いや調停の過程を経るなかで少しずつ薄らいでいくかもしれません。そこで、解決金を示せば、「まとまったお金をもらえるなら、別れてあげようかしら」という気持ちに傾く可能性は少なくありません。

解決金の額は、夫の収入などによって変わってきます。相場などはなく、本当にケースバイケースです。これまでの私の経験からすると、普通のサラリーマンで給与がそれほど高くなければ100万円程度、それなりの額の給与を得ているのであれば200~300万円は必要になるという感じでしょうか(もちろん、妻が同意してくれることが前提になりますが……)。

また、妻が「どうしても離婚はしたくない」と言い張っているのであれば、金額はより高くなります。

婚姻費用を負担するよりも解決金のほうがお得

「そんなにかかるのか!」と思うかもしれませんが、婚姻費用を払い続けることを考えれば、実ははるかに安上がりとなるかもしれません。

離婚を求めて別居生活を続けているような場合でも、妻の生活費を婚姻費用として支払わなければなりません。

婚姻費用の金額は、夫と妻の年収、子どもの人数・年齢に基づいて決められます。裁判所の 養育費・婚姻費用算定表 が示すように、例えば年収が600万円から800万円のサラリーマンで、小さな子どもが二人おり、妻がパート勤め等をしていてその年収が扶養範囲内の場合には、毎月10数万円になります(「養育費・婚姻費用算定表」表13参照)。

1年間ではゆうに100万円を超えてしまいます。それだけの金額を5年、10年と支払い続けるよりは、解決金として数百万円を渡してそれでおしまいにするほうが得策ではないでしょうか。

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最終更新:11/18(月) 12:00
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