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あまりに酷いペット店頭生体販売の実態。動物好きのスタッフも壊す惨状

2019/11/18(月) 8:33配信

HARBOR BUSINESS Online

 市場規模が1兆5000億円を上回る、大規模な日本のペット産業。基盤となっているのが、子犬や子猫を扱うペットショップだが、その裏には「動物=商品」と見なす、残酷な現実が隠されている。ショーケースの中にいる動物たちに何が起きているのか?

⇒【画像】売れ残った犬猫は身動きもできない状態でケースに詰め込まれている

動物だけでなくスタッフまでも壊す、ペットビジネスの悲劇

「動物たちにとってショップのバックヤードは、ほとんど“生き地獄”でした」と言うのは、都内にあるホームセンター内のペットショップに勤めていたAさん。

 Aさんが目にしたのは、表のショーケースには決して現れることのない犬猫たちの悲惨な姿だった。

「売れ残って行き場のない犬猫が常時40~50匹、身動きもできない狭いキャリーケースや小さな段ボール箱に入れられたまま、何年もモノのように積み上げられていました。衛生状態もひどく、ケースのなかは糞尿まみれ。常に異臭が漂っています。餌も一日1回のみ。スタッフがおしっこを掃除する回数を減らすために、水も少ししか飲ませない。そうした状態で5年近く放置されていた犬もいました」

ゴキブリにとって快適な環境に犬猫たちが閉じ込められている

 地方都市のペットショップで働いていたBさんも、犬猫が置かれている環境の劣悪さを指摘する。

「ペットフードを保存しているバケツの中はゴキブリだらけで、食器にもゴキブリのフンがこびりついたまま。犬や猫が使う毛布が溜まっている洗濯物の中も、ゴキブリのすみかになっているんです」

 バックヤードでの悲劇は、売れ残った犬猫だけの話ではない。

病気が蔓延。吐血や血便はしょっちゅう

「“新商品”として仕入れられてくる子犬や子猫も同じ」と、郊外のペットショップに勤めるCさんは語る。

「“新商品”は、呼吸用の小穴を開けただけの狭い運搬用段ボール箱に入れられます。長距離・長時間の移動を強いられて、店に着いても箱から出してもらえず、そのまま放置されていました」

 劣悪な環境が犬猫の心身の健康に及ぼす影響を考えれば、病気が蔓延することは想像に難くない。

「吐血や血便はしょっちゅうのこと。病気になっても病院に連れていかず、獣医師を呼ぶこともしません。経営者の指示で、医療知識のない店員が市販薬を与えるだけ。仕入れた翌日に死ぬ子も珍しくありません。先天性の脳疾患が見つかった子猫が、治療もしてもらえず1年間放置されて死んだこともありました」(Aさん)

「仕入れた当初は元気でも、ストレスで鳴きすぎて声はかれ、下痢をしたり皮膚病になったりと、次第に体調を崩していく。心身ともに健康な子なんて、ほとんどいなかったと思います」(Bさん)

 仕入れた命、売れ残った命をモノ同然に放置し、弱って死ぬのを待つかのごとく扱う。その光景はまさに生き地獄そのものだ。

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最終更新:2019/11/18(月) 8:33
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